どうかその笑顔が絶え間なくありますように (ページ8)

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第6話ページ8

ジャッジside

『勝手に決めつけないで！！』

当然のAの大声に、ニジも他の息子達も唖然としてしまった

無理もない彼女に最後会ったのは8年前

その時の彼女からはただ大人しい少女だという印象しか残ってないのだから

まさか声を荒らげるとは思っていなかったのだろう

「……A」

『…ｯ！…え？』

イチジに名前を呼ばれ肩を跳ねさせると、ようやく我に返った様だが、当の本人は何が起きたのか理解できていない

…やはりか

自分の考えが間違っていなかった事に対してかは分からないが、自然と口角が上がるのを感じた

彼女も私のその表情を不思議そうに見つめている

いかんいかん

まだ勘づかれるわけにはいかないからな

「…いや、流石だ。やはり君にヴィンスモーク家を嫁いでもらうのは間違っていないらしい」

『…え？』

「改めてどうだ？イチジ」

「…嫁になるには充分かと」

『……え？』

私とイチジの会話に、彼女は更に困惑した表情で私達の顔を交互に見つめた

「何だ、聞かされてないのか？」

『あ…い、急ぎだったものですから』

おそらくヴィンスモーク家に嫁ぐという話以外、それ以上の事を彼女は聞かされていないのだろう

ヨンジの問いかけに言葉に詰まらせたのがいい証拠だ

「ここではなんだ。詳しい話は城の中で話そう。イチジ、案内してやりなさい」

「はい」

「私は先に城へ戻る」

馬鹿な者達だ

お前達の娘がヴィンスモーク家に嫁いで来た事は、後に我が国にとって強大な力となるぞ