どうかその笑顔が絶え間なくありますように (ページ3)

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第1話ページ3

夢主side

「ようやく…ようやく私達にもヴィンスモーク家の科学力が手に入れられる…！」

縁談の話が来てから、父は興奮気味だった

勿論、縁談の話は私の返答など聞かずにすぐに了承された

私の家はヴィンスモーク家の科学力をかっている

隙あらばその科学力を自分達の物にしようとまで考えているくらいだ

そんな両親からしてみれば、今回の縁談は願ってもないチャンスなのだろう

「良かったじゃないか。聞けばあちらのご子息はかなり優秀と聞く。お前には勿体ないくらいだ」

『…うん、そうだね』

父の言葉に微笑んで返答するが、正直気分は最悪だ

今まで一度も着る事のなかった高級なドレスを身にまとい、普段はボサボサの髪も今日は綺麗に結われ、化粧までほどこされている

嫁ぎに行くのだから身なりを綺麗にするのは当然だけれど、まるで粗品を渡す様だ

「A、何度も言っているが、ヴィンスモーク家に嫁いだら…」

『相手が油断しきった所で科学力を盗み、それを伝達する』

「…その通り。決してヘマはするんじゃないぞ。我が国にこれ以上恥をかかせてくれるな」

『…分かってる』

どうせ期待なんかしてないくせに

お父さん…貴方の本当の望みは

出来損ないの娘を一刻も早く国から出したい事でしょ？