アネモネ。 fu.ji ページ37
-
新しい学校が始まってすぐ、私の幼馴染みのフジが話がある、と言って私を呼び出した。
彼は幼い頃から同じ学校で、この高校も一緒、と言っても私がフジに合わせただけなんだけど。
それでも、Aと高校まで一緒かぁ。嬉しいね！
なんて言うから少しは期待しちゃってた。なのに、
貴「どうしたの？呼び出したりして。」
私は平然を装い、普段通り話している。
一方フジは少しだけ頬を赤らめている。
フジ「あのね。Aに言いたいことがあってさ。」
こんなことを赤い顔で言われたら期待したくなくてもしてしまうもので。
貴「…うん、どうしたの？」
フジ「俺さ…実はね？」
同じクラスの笹山さんが好きなんだ。
その言葉を聞いた瞬間静かに私の中の何かが崩れた気がした。
貴「…え？ゆ、雪ちゃん？」
笹山雪ちゃん。
彼女はとても優しく、なかなか友達が作れなかった私にも声をかけてくれた友人だ。
フジ「そう！笹山さん。それでね？A、笹山さんと仲良いからちょっとだけ手伝って貰えないかな…なんて」
どうしたらいいんだろう。なんて考える暇も無く、私は、
貴「…うん！いいよ。なんたって幼馴染みのお願いだからね」
って笑い飛ばした。
フジ「ほんとに！？ありがとう！！」
フジはぱーっといつも以上ににこやかな笑顔で笑った。
貴「ほんとだよ」
なんて笑ったけど本当は協力なんてしたくない。
でも、そんな事を言ったら今以上にフジと話せなくなる。
だったら雪ちゃんとフジの仲を取り持って、今の関係を続けるのが最善なのではないか、と思ったから。
貴「…じゃあ、それとなく話してみるね？」
フジ「うん！ありがとうA」
そこから、私は自分の気持ちを押し殺しての生活が始まった。
なにしろ、当本人の雪ちゃんもフジのことが好きだった、というのだ。
それを聞いてしまった日は家に帰ってご飯も食べず泣いてしまった。
「…悲しいよっ…フジ…なんでっ」
そんな事言ってももう遅いのに。
アネモネ。 fu.ji→←これで終わりね、泣かないの hi.ra
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 39人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夢おじさん - サイコーでだょょすごいなぁ和乃ちゃんすごい (2018年8月25日 15時) (
レス) id: 8617f6c0fc (このIDを非表示/違反報告)
和乃(プロフ) - まきさん» 全然平気ですよ！それに、細かく設定くださって嬉しい限りです！気長に待っていただけると嬉しいです！´`* (2017年7月5日 19時) (レス) id: aa1e8c0663 (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - 和乃さん» それぐらいなら全然いいです！3人によって少しずつ話が変わってたりしていたらすごい嬉しいなぁと思ってただけなんです！泣きますよね！←もうアレ8月のお盆あたりに聞くと涙腺崩壊ですよ！注文すごい多いのに聞いてくださってありがとうございます！ (2017年7月5日 19時) (レス) id: d67270142b (このIDを非表示/違反報告)
和乃(プロフ) - まきさん» 存じ上げなかったので原曲聞いてきました！泣きました← 本当に申し訳ないのですが、手紙の内容の歌詞引用は許していただけるでしょうか…？ごめんなさい…私の語彙力が憎いです…(´；ω；｀) (2017年7月5日 18時) (レス) id: aa1e8c0663 (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - 和乃さん» ありがとうございます！HoneyWorksさんの君ガ空コソカナシケレという曲があるのですが、その曲イメージの歌詞引用が少なめで新たにストーリーを付け加えたものでヒジキ組で３パターンあったら嬉しいなって言う物凄い注文の多いんですけどお願い出来るでしょうか？ (2017年7月5日 18時) (レス) id: d67270142b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：和乃 | 作成日時：2017年5月15日 17時
