【短編集】てをつなごう【実況者】

※愛の表現 he.i.wa ページ4

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貴「い、いやぁ！」


と、その人の手を振りほどき、また走り出した。


きっとあの人も人狼だ。


貴「痛っ…」


腕が痛み確認すると、さっきあの人が掴んだ部分が引っかかれたような傷になっている。


レト「おっと、こっから先には行かせへんで？」


貴「…あなたも…人狼ですか」


レト「お、もう察しがええなぁ、そうやで」


貴「…うっしーは…どうなりましたか？」


レト「さぁ？あの人はキヨくんに任せたからなぁ…もう死んでるんちゃうん？」


貴「あ、あぁ…」


レト「大丈夫やで、俺がすぐそっちに連れてったるからな」


貴「い、やぁ！来ないでっ！」


レト「悪足搔きも大概にせんと…な？」


と、掴まれた手首は折れるんじゃないかってくらい強く握られた。


貴「痛いっ…！やめて…」


レト「あれ、傷が付いとるやん…P-Pかな？」


と、私の腕の傷跡を優しく撫でる。


貴「っ…」


レト「痛かったなぁ…」


手首を握る力が弱くなったので私は思い切り振りほどき逃げた。


レト「あ、ちょ！」


１回うっしーの元に戻ろうと来た道を帰った。


…そして、うっしーの元に戻った時には、


貴「うっ、しー？」


完全に動かなくなっていた。


貴「ねぇっ…ねえってば…」


自分の目がぼやけていくのがわかった。


つわ「…A」


貴「つわはすくん…？」


つわ「…うっしー」


私は友達のつわはすくんに抱きついて思い切り泣いた。


貴「うっしーが…！うっ、し…が！」


つわ「…」


つわはすくんはずっと私の背中を摩っていた。


キヨ「つわはすくんお疲れ様ー！」


貴「え…じん、ろう？」


つわ「ごめんね…A」


急に謝ったつわはすくんは私の首を引っ掻いた。


貴「つわ、は…く…？」


こわい。たすけて。いたい。


だいすき、な、うっしーにあいたい。


消えゆく意識でそんなことを思っていた。

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