幼馴染が犬化しました。【不死川実弥】

拾 ページ10

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『 玄弥、大丈夫？ 』


「 う、うん.
ごめん、俺は大丈夫だから兄貴の所に帰ってあげてよ 」










任務を終えたのだが、玄弥が怪我をしてしまったため
近くにある家紋の家に訪れた.





『 でも…… 』


「 俺はここで休んでからちゃんと帰るからさ. 」





確かに、実弥のことも心配だが 玄弥も心配.


屋敷に戻りたいけど、玄弥を置いて帰るわけにもいかない.










どうしようか悩んでいたとき、藤の家の方から声がかかった.





「 お食事の準備が整いましたので、
さぁ、おふたり様、こちらへどうぞ. 」



『 …えっ. あ、ありがとうございます 』

「 …ありがとうございます 」





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藤の家の方が、2人分の食事から就寝の準備をしてくださった.


これは、このままお世話になるしかないと思い、
それを紙に書き実弥の元に鴉を飛ばした.





実弥、大丈夫かなぁ、
ひとりで寂しくないかな？










「 ね、姉ちゃん、部屋って、ここだけなのかな 」


『 うん、布団2つ分用意してくれてるみたいだしね 』




「 ……！！ お、俺、廊下で寝る 」


『 え、なんでそうなるの？ 』





顔を赤くした玄弥をみてわかった.


なるほど、ソウイウお年頃なのね. 可愛いなぁ.





『 玄弥、せっかくなんだし、一緒に寝ようよ. 』





からかってやろうと思い、腕をぐいぐい引っ張れば
先程よりもゆでダコのようになり、硬直している.





「 ……ヤ、イイ、 」




『 藤の家の人にも失礼だと思うよ？ せっかく用意してくれたのに… 』


「 っうぐ、……………はぁ……わかったよぉ… 」





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大正コソコソ噂話*

玄弥がAさんのことを、「姉ちゃん」と呼ぶのは
実の姉のように慕っているから、だそうですよ.



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