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レイSide
この時計の針が12を指したら、その日から俺は12歳だ。これでやっと・・・、お前らのところに行ける。ミシェル、オリビア、マーカス、スーザン、ハオ、セディ、・・・コニー。
エマ「レイ、何してるの・・・？」
レイ「何って、脱獄の準備中さ。これでみんなで逃げられるだろ？」
ノーマン「まさか、火事を起こすつもり？」
レイ「ああ、火事を起こしちまえば、ママは子どもたちを避難させなきゃいけない。
これで自然に外に出られる。あと、ママの書斎には本部へ連絡する機械がある。
あれは、水かなんかで壊して、鍵穴に瞬間接着剤を詰めてやれ。
そうすれば、逃げる時間を稼げる。」
エマ「でも、ママが建物を放棄したら・・・？」
ノーマン「まさかっ！」
レイ「問題ない、こうすればな。」
俺は頭から油をかけた。そして、
レイ「出荷間近のフルスコアが燃える、これでママも建物以前に俺をほってなんて置けないさ。
商品？高級品？知ったことか！俺は人間だっ！ざまあみろっ！」
俺はひとしきりに叫んだあと、マッチの火をつけた。
エマ「やめてっ！」
レイ「バイバイ、エマ、ノーマン。お前らと過ごした日々はすごく楽しかった。」
そう言って俺は、マッチを足元にポロリと落とした。
エマ「レーーーーーーイっ！！！！！！！！」
イザベラSide
あの声はエマの声っ！懐中時計に似せた発信機探知機をポケットから出してみた。
光が3つあった。
あの子達、まさかっ！バンっ 勢いよくドアを開けたら強烈な光と熱が襲ってきた。
エマ「レイっ、レイっ！」
いた！エマはひたすらレイの名前を呼び続け、ノーマンは近くの消火器に手を伸ばしていた。
イザベラ「エマっ、ノーマンっ、何があったのっ？」
エマ「ママっ！レイが、レイが中にいるのっ！」
酷く動揺している、呼吸も荒い、脈も早い、演技ではなさそうね。
イザベラ「下がってっ！」
ノーマンが持っていた消火器を取り上げ、勢いよくかけた。
なぜ、スプリンクラーが作動しないの？レイの仕業ね。点呼もしないと、子どもたちの安全確認も
だめ、レイは捨てられない、せめて脳だけでも。
イザベラ「エマっ！ノーマンっ！早く逃げなさいっ！このままではあなた達も・・・。」
振り返るともうすでに2人はいなかった。探知機を見ると2つの光が止まっていた。まさか、
煙にっ！え？いない。まさか・・・！2つの耳が落ちていた。
イザベラ「待って、あの子達何はいてた・・・？」
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作者名：Lemon | 作成日時：2023年12月30日 20時
