8話 さよならホリデー ページ10
先生「配布物は以上だ。
寮に残る奴、ホリデーを利用して実家に帰る奴、色々といるだろうが言うことは同じだ。
二年は一年より気が緩み、宿題を忘れる奴が多くなる。
ハメを外しすぎないようにすること。
では、良いホリデーを！！解散！！」
「お前今回姉ちゃん帰ってくんだっけ？またケーキ買ってもらえんじゃね！？」
「多分なー！甥っ子生まれたからさー早く会いてーな！」
「ウィンターホリデーってクリスマスに新年…」
「行事有りすぎて困んだけど〜！マジカメ上げっからさ、写メ良い！？」
「いいよいいよー！」
ふぅ〜、ようやく一段落着いた。
クラスメイトの殆どがホリデー中に帰るのか。
うちは明日から寮で特訓か…少し気が重いな。
ジャミ「Aーっ！起きてるか？」
「はーい！起きてるよ。どうしたの？」
ジャミ「話がある。こっちに来てくれ。」
長い廊下を緩やかな速さで、フラフラ回りを見渡しながら歩いていく。
全く前に進んだ気がしないが、案外この絨毯細かい模様なんだな…ここが葉っぱであの金っぽいのが花なんだ。
ﾄﾞﾝｯ
「痛っ！！」
まぁ横ばかり見ていたら前を歩くジャミルにぶつかる訳で。
背骨に当たったから耳が痛いし、装飾の何処までが蔓なのか見失った。許せぬ。
ジャミ「前を見ないからだぞ？着いたのに…」
「あと少しで蔓が終わるとこだったんだ。
ってかなんでジャミルの部屋の前…？」
ジャミ「大事な話だから俺の部屋で話そうと思ってな。」
「マジカメじゃあダメなのか。」
ジャミ「重要な話ほど直接会った方がいいし、他人に聞かれると困るからな。」
自分の部屋より少し大きな扉を押しながらこちらを向いた彼はいつもより悲しそうだった。
彼の部屋はやはり落ち着いた雰囲気でスッキリしていた。昔から彼の部屋に入ると安心したものだった。
ふかふかのベッドに互いに腰掛けた。
「それで、その聞かれちゃマズイ話って何？」
ジャミ「…カリムの件についてだ。」
「……様子が可笑しい理由か。」
ジャミ「もしも。」
「ん…？」
ジャミルはフードを強く引っ張って顔を隠してから、深呼吸をした。
そして、
「もしも俺がカリムが可笑しい理由だったら、お前は俺から離れていくか？
『ジャミルだったら分かるよね？』
って言って俺の立場しか見てくれなくなるのか？」
と早口で告げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
風鈴(プロフ) - 悠風ごめん、コメント見てなかった。リクエスト答えてくれてありがと。横笛…かっけぇな、軽音部からの熱い勧誘は怖い… (2020年11月9日 0時) (
レス) id: cf698666c3 (このIDを非表示/違反報告)
悠風(プロフ) - 「風鈴さん、質問ありがとう！絵以外だったら、楽器を演奏することが今ハマってることだな。カリムが太鼓でジャミルがギター。僕は横笛を吹くんだ！僕の演奏をリズムに、二人が踊ってくれることもあるよ！軽音部からの熱い部活への勧誘もあったっけ……」 (2020年10月26日 21時) (レス) id: a4b29a8b8f (このIDを非表示/違反報告)
風鈴(プロフ) - 夢主ちゃんの最近ハマってるものは？(絵以外) (2020年10月25日 22時) (レス) id: cf698666c3 (このIDを非表示/違反報告)
悠風(プロフ) - 星猫さん» 了解です！！ (2020年10月25日 17時) (レス) id: a4b29a8b8f (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - すみません；；自分のログインが苦手で…；；私の作品がこの作品で会話しよう！を会話しませんか？ (2020年10月19日 19時) (レス) id: dba8a79b51 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悠風 | 作成日時：2020年10月9日 23時
