☆ たまには優しい織山さん ページ29
*
『はぁ、』
と、私のため息がレッスン場に響いた。
…全く上手くいかない。
私の性格上、成し遂げたいタイプの人間だから何か一つでも小さなミスがあればやり直す。
踊ってはミスの連発。ダンスは嫌いではないけどダンスを上手く踊れない自分がいつも嫌いだった。
2時間近く踊っていたから汗もすごいし水分も足りていないから2分だけ休憩しようと飲み物を取りに行く。
が、先程休んだ時に飲みきったのを忘れていた。
買いに行こうとタオルで汗を拭きドアに向かった瞬間開くドア。
「ばーか」
『え…あ、織山か。どうしたの？』
「いつまで踊ってんだよ」
『仕方ないじゃん…これは自分が悪い』
「倒れたらどーすんだよ」
『どうするも何も寝れば治る』
「ん、これ飲めよ」
そう言い渡されたのは経口補水液。
敢えてスポーツドリンクじゃない所が優しい。
素直に受け取ると急にパーカーを脱ぎ出す織山。
なにしてんの？と思いながら見ていると、
「早くそれ飲めよ、少し休憩したら俺もダンス付き合うから」
『あ、うん。ありがとう』
「ん、」
織山から貰った経口補水液を飲み、少し休憩し織山の所へと行く。
織山は黙って音楽を流し始めて黙って踊り始める。
私も一緒になって踊っていると私が必ずミスをする所がやってきた。
案の定、上手くいかなくて音楽を止めたいところだけど織山も踊っているし止められなかった。
織山は出来るのになんで私は出来ないんだろう。
ただただ自分を責めることしか出来なかった。
「どこら辺が上手くいかないの？」
『え、気付いてない？』
「別に俺が見た限りは大丈夫だと思うけど」
『ここの所なんだけど…』
「お前、腰から入るからダメなんだよ。
それのせいでおかしく見えてるんだ、直してみ」
そう言われ直してみるとさっきまで上手くできていなかったのに思い通りに踊れていた。
「おー出来てんじゃん」
『ありがとね、』
「無理することも大事だけどさ、休むことが1番大事だからな」
『分かってるけどさ、』
「好きな奴が苦しんでるの見たくねーよ」
『…は、』
「勘違いすんなよブス、ほら帰るぞ」
『ちょ、待って』
汗で濡れた練習着を着替えて急いで織山の後を追いかける。
外に出ると汗が引いて体が冷えてるからいつも以上に寒く感じ身震いをしていると織山に渡されたパーカー。
「寒いから着とけ」
キュンとしたのは内緒。
ねね様リクエスト。
ありがとうございました！
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ねね(プロフ) - きゅんきゅんさせてもらいました、、リクエストにお答えしていただきありがとうございます！！これからも楽しみにしてますね！ (2020年5月9日 2時) (
レス) id: add3a8c93a (このIDを非表示/違反報告)
くるるん(プロフ) - のさん» コメントありがとうございます！こみゅ〜にて配布しておりますのでそちらからお願いします！ (2020年5月8日 14時) (レス) id: 3d660838fd (このIDを非表示/違反報告)
の(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いています！Twitterフォローさせてもらいたいのですが、アカウント教えて頂けないでしょうか、(>_<) (2020年5月8日 14時) (レス) id: 4546ca35ea (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - くるるんさん» 了解です！！やってみますね(^ ^) (2020年5月7日 7時) (レス) id: 79a3566b65 (このIDを非表示/違反報告)
くるるん(プロフ) - みなみさん» コメントと嬉しいお言葉ありがとうございます(^^)こみゅ〜にて配布しておりますのでそちらからお願い致します！ (2020年5月7日 3時) (レス) id: 3d660838fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるるん | 作成日時：2020年4月16日 7時
