元カレのくせに (ページ29)

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元「はぁ、だから言ったのに…」

『ちょ、やめて何すんの…』

湧はそう言うなり私の手を恋人繋ぎで握って光成に見せつけるようにしてすれ違う。

光成はびっくりした顔でじーっと見つめてきたけど湧は気付いていないフリなのか、たた真っ直ぐを見て歩く。

光成が見えなくなったから手を振りほどこうとしても男の人の力に勝てる訳もなくそのまま教室まで来てしまった。

葵「湧～私にもジュー、ス…は？」

『いや、違うの湧のせい』

湧「握り返して来たの誰だよ」

『ばか、言うなよ』

内「檜山に見られたら大変だね～」

『見られたんだわ』

葵「あの女と居た？」

『もちろん、腕組んでた』

湧「あいつも意味わかんねーよな…ごめん離すわ」

『うん、手汗ヤバい』

葵「もうそこ付き合っちゃえば？正直いってかなりお似合い」

内「うん、俺も思う」

『いやいや、無い』

元「おい」

『なに』

葵「ほら、息ぴったり」

『浮所先輩しか勝たんよ』

元「新キャラ出してくんなよ～、」

内「あー3年の人ね、かっこいいよね」

葵「湧が悲しむからあんまり言わないであげてw」

元「俺戻るわ～」

『ばいばーい』

元「あ、忘れてた…今日放課後空いてる？」

『葵と帰る』

葵「ごめん！今日バイトなんだわ」

元「いける？」

『まぁ』

元「んじゃ、空けといて…颯太行くよ」

内「んー」

2人が自分の席に戻った途端、葵が椅子をグッと近付けてきてさっきまでのことを話せと言わんばかりに目をキラキラさせている。

葵には全部話しちゃうんだけどね。