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* 光成side
思ってもないのに言ってしまった後悔。
傷付いた顔を見て後に引けなくなって逃げてしまった後悔。
結局俺はいつまで経っても逃げてばっかりで、誰かを幸せになんて出来ないんだ。
そう思って、傷付けてまでも別れを選んだ。
別れた次の日、急に可愛くなった君を見て
なんで別れてしまったんだろう。
その言葉だけで頭の中が埋め尽くされていた。
そっか、今まで俺が縛り付けて地味な格好ばかりさせちゃってたね。
誰よりも君が可愛い事を知っている俺からすれば、彼女が他の奴に可愛い姿を見せるのなんて何があっても嫌だった。
例え、仲のいい俺以外の7人でも嫌だったし話されるのも嫌だった。
青木には「檜山くんメンヘラなんじゃない？」って何回も言われ続けてきた。
別れてから更に可愛くなって、他の男子ともニコニコしながら話す君を見ると、やっぱり君に僕は必要ない存在だったんだと改めて痛感する。
君に対する感情は”ごめん”ただそれしか無くて、自分がどれだけ自分勝手なのか別れてから気付いたよ。
今だって仲の良い葵に連れられて3年のフロアに向かったんだろう。
やはり気になって目で追ってしまう。
深「檜山くんわかりやすすぎ」
「うるせーよ」
深「Aちゃん、急に可愛くなったもんね。すぐに彼氏出来ちゃうよ…いいの？」
「いいわけ」
深「2年生に留まらずって感じだもんねー。
まぁ頑張って」
「余計なこと言うなよ」
深「はいはい」
やっぱり君を狙っている人は多いみたい。
取られたくないからって、自分のノートを無理矢理にでも写させて話す口実を作りたかったのに昼休みに君の姿は無い。
いつもは10人で食べていた昼飯も男8人だとなんだか違和感があった。
そろそろ授業が始まるから席についてスマホをいじっていると「放課後開けといてね」という声がドアの辺りから聞こえてくる。
見てみると先輩3人達に囲まれている君が居て、
頭を撫でられて君は顔を赤くしていたね。
もうそんな事が出来なくなってしまったと思うとやはり心のどこかが痛む。
A、ごめんこんな俺を許して欲しい。
俺まだAの事好きなのに。
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作者名：くるるん | 作成日時：2020年11月24日 20時
