元カレのくせに (ページ11)

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結局その日は疲れ果てて途中で帰らせてもらった。

浮所先輩の家からだと少し遠回りをして帰らなければいけない。

歩いている途中に光成と一緒に行ったカフェや雑貨屋さんがあった。

懐かしく思いながらも、もう誰とも行く事なんて無いから惜しみながらも足を進める。

結局まだまだ未練があるのはまだ別れて1日しか経ってないからなのか、まだ好きだからなのか。

答えは自分しか分からないけど、結局自分自身でも分かっていない。

『ただいま』

「おかえり、遅かったね」

『ごめん、先輩の家行ってた』

「そっか、着替えてきな」

心配したお母さんが玄関まで来てくれた。

光成の事はあまり話したことは無いから私が落ち込んでいる理由も分からないはず。

部屋に入ると流れるようにベッドに沈む。

部屋には私と光成が付き合っていた跡が残っていて、光成が置いていったパーカーとかプレゼントで貰ったネックレスやリングが綺麗に置いてあった。

きっと捨てられていないのは、まだやり直せるという甘い考えが私の中にあるからだ。

ここもケジメだと思って、捨ては出来なかったけどパーカーもプレゼントも全部箱に詰めて押し入れの奥に入れる。

もうこれで彼を思い出すものは部屋から無くなった。

もういいや、寝よ。