一目惚れ、しました。

この子は、ソミでした。 ページ20

急いで自分の部屋に戻って、カーテンの隙間から小悪魔の家を見る。


そこから見えるあの姿。


私服姿の７時くん...！

やばい、めっちゃかっこいい。

てか黒すごい似合ってる。


小悪魔め...ずるいぞ！


うわ、７時くんが笑ってる。イケメン。


てか、男子だけってどんな話するんだろ？


恋バナとかしちゃうのかな？



なんて、妄想を膨らませていると、インターホンの音とともにオンマの私を呼ぶ声が聞こえたので急いで下に降りる。


「なーに？」



「お客さん〜」


ちょっと疑問に思いつつ、扉を開けるとそこには腕を組んで壁に寄り掛かるようにして、頭にサングラスをかけて、水色のチェックのシャツにジーンズのショートパンツ姿のソミが立っていた。


「A〜♪暇人A〜♪」


唐突なソミの登場とわけのわからない歌に驚きながら、とりあえず中に入れる。


「急にどうしたの〜？」


ソミはオンマと挨拶を交わしながら「暇だったから来た！」えへっという感じで、迷いもない足取りで私の部屋がある場所へと向かう。


部屋に入るやいなや、くぁー！すずっしー！と、ベットにダイブ。

いいかげんそれやめなさい。



「お菓子持ってきたから、これで女子会でもしよーぜー」と、リュックからそんなに入るのかってくらいの大量のお菓子を出し始め、机がお菓子で埋まる。



「A、の・み・も・の♡」


「わかったわかった。ちょっと待っててー」



安定のソミのパシリを無視するようにまた一階に降りて2リットルのコーラとオレンジジュースとともにコップを持って二階に上がる。



確か、二、三分くらいの出来事だったはず。



部屋に戻ってきて目の前の状況を目の当たりにし、そういえば、こいつはソミだった。なんて当たり前のことなのにそれを実感した。





「へ〜。私ソミ！名前なんていうの〜？」




ソミが、窓に向かい合って楽しそうに、七時くんと話していたのだ。

ニコッと、微笑まれました。→←面白いものって、なんですか。

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