一目惚れ、しました。

面白いものって、なんですか。 ページ19

そんなこんなで何日か経って、夏休みに入りました。



私は、ジソン先生が言っていたような塩水がたくさんあるところになんて行く予定はありません。


基本、家でゴロゴロです。


すごい幸せな夏休み。


唯一辛いのは、７時くんに会えないこと。


この、小悪魔ジフンには会うのに！



今日もいつも通りリビングでゴーロゴロしていると、その様子を見かねたオンマが、私に近くのコンビニで惣菜を買ってくるように指令を出してきた。

指令という名の、パシリだね。

そう呟きながら、太陽が照りつける猛暑の中を自転車でこぐ。


コンビニの中の涼しさは、外の暑さとは正反対の世界だった。


もう一生ここに住んでたい...なんて思ってしまうのは、いつものこと。



結局、オンマに言われたものと、私の体が欲していたアイスを買って、アイスを食べながら自転車をこいで帰ります。



家に着くと、珍しく小悪魔パクジフンが彼の家の玄関の前に、変な柄が入っている白いTシャツと黒のスキニーパンツ姿で座っていた。


不思議なものでも見る目つきで彼のことを見る私に気づいた小悪魔は、私のことを見ると妙に嬉しそうに、「面白いものでもあるけど、見る？」と誘いをかけてきた。

どーせこいつの言う「面白いもの」なんてたいしたことないだろうと思いつつ、そんな単語に興味をそそられる私もまだまだ子供だ、なんて感じながら小悪魔に買ってきたアイスを一つあげて、隣に座る。

「小悪魔。何もないけど」

小悪魔は嬉しそうに、「そろそろ来るよ」と言った。


ん？人なの？


小悪魔とつまらない話をしながら太陽の下で待つ事１０分。


誰か、自転車に乗った人影が見えた。


「や〜！こっちこっち！」とその方向に手を振る小悪魔を見る限り、私たちが待っていた「面白いもの」とは多分、その人の事なのだろう。

だんだん近づいてくるその姿に、私はなんか違和感と、期待を覚えていた。


まさか、あの人？


小悪魔の家に自転車を止める彼を見て、驚きしか出てこなかった。

小悪魔は嬉しそうに私の反応を楽しんでいる。

彼は小悪魔とは違って、シンプルな服装だった。


「ジフナ、部屋はいっていい？」


かなり暑かったのか、Tシャツをパタパタやって風を起こしている。


「うん。いいよー。先入ってて！」


彼が部屋に入った後、ジフンは私のとこに来て、一言、言った。


｢ダニだよ、いいでしょ｣


その時の、小悪魔のニヤリとした満足げの顔が私の頭からなかなか離れなかった。

この子は、ソミでした。→←発音のいい、おやすみです。

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