一目惚れ、しました。

お隣さんちが、耐えられません。 ページ11

家に帰りました。




ドアを開けました。



オンマがいました。



お風呂に入ってと言われました。



お風呂に入りました。



自分の部屋に向かいました。



部屋に入りました。



カーテンを開けて窓を開けました。



夜空を見て黄昏ようと思いました。



...うん。どうして目の前に、あなたがいるんですか。




「小悪魔パクジフン！！」



驚きと怒りで思わず大きく叫んだあと、しまったと思いカーテンを閉めようとしたが遅かった。


１０秒前まで窓に肘をついて夜空を眺めていた小悪魔パクジフンは、私の姿をしっかりと捉えて目が飛び出るかもしれないくらいの驚いた表情をした。




「.....お前、なんでここにいるの」




「いや、それこっちのセリフ」




本当に。切実に。




「そんなに俺のこと狙ってても家まで隣にするとか流石にやばいと思うよ」



「だから違うって言ったじゃんさっきの駅のはなんだったの」





小悪魔パクジフンは、はぁ...とこの前の７時くんに見せたようなわざとらしいため息をついて、「で、お前が母さんが仲いいお隣さんちの子供だったってわけね」とがっかりしたような顔を見せた。



「うん。
君がオンマがよく話してるお隣さんちの息子だったってわけね。

そんながっかりした顔しないで。私も君以上にがっかりしてるんだから」




「....もっと純粋で、清楚で、女子力のある子が良かった」



「正直に言いすぎ。もっとオブラートに包んでくれてもいいんじゃないかな」




どうして私の名前も知らないのにそんなことまで言われなきゃいけないのだろうか。

どこまでも小悪魔だな。




「...風呂上がり姿を何も感じないんだもん」



「いやそれどういうこと」



「あるじゃん。無防備な感じとかさ。襲いたくなっちゃう感じとか」と真顔で言ってくる限り、本当に私からはそれらが感じられないのだろうと読み取り、こいつは一体私をなんだと思ってるんだと怒りと悲しみのなんとも言えない感情が込み上げる。



「君は私をなんだと思ってるの」



「ダニを狙ってる肉食動物」



え、動物？！


しかも即答かなり傷ついたし！




怒りに震えていると、小悪魔パクジフンはふっと勝ち誇った笑みを見せて、「でもそんな感じじゃダニにちかづくのさえまだまだ困難だね〜せいぜい頑張りな」good nightと無駄に発音のいい英語を言い窓を閉めて、勝手に会話を終了させられた。




...あんな奴が隣の家とか耐えられん。

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