想いが届くなら ページ46
「おはよう、ジニョナ」
「…おはようございます」
講義室でソンウンさんはいつも通りに、俺の隣に座る。
まだ始まる時間ではないのに参考書を開いてシャーペンを手に取った彼に、俺は早速問う。
「…あの、ソンウンさん」
「んー、なに？」
「Aのことなんですけど」
ちらっと、文字ばかりのそれから俺に視線を向ける。「Aが、どうした？」
「…実は最近、会えてなくて。
連絡もできてないんです。
A、最近どんな様子でした？」
なんか変わったとことかありましたって聞くと、ソンウンさんは少し考える素振りを見せて、いや、と一言つぶやいた。
｢…分からないな。
俺も最近Aに会ってないんだよね」
｢…そうですか」
｢なに、喧嘩でもしちゃったの？」
｢そんなとこですかね…｣
俯いた俺の肩に優しく手を乗せた。｢…俺も、会ったら聞いてみる。ユジョンなら何か知ってるかも｣
｢ありがとうございます。
…Aが迷惑かけたらすみません｣
ほんとお前はオンマみたいだな、と笑うソンウンさんに、俺の責任ですから、と返した。ほんと偉いな、と言って彼は再び参考書に目を向け勉強を始める。
講義の内容なんて全然頭に入ってこなくて、なんだかずっとぼーっとしていた。
結局あの後ユジョンにも聞いたけれど、彼女も悲しそうな顔で何もわからない、と言った。
ユジョンもどうやらAと連絡が取れていないみたいで。
それから、君の行方を探したけれど何も得られず悶々とする日々が続くばかり。
･
･
｢…いった｣
ぼーっとし過ぎていたのだろう。鋭い痛みが走ったところを見ると、左手の人差し指に傷があった。
隣で生クリームをハンドミキサーで泡立てていたジェファンが俺の声に気づいて、ひょこっと顔を覗かせる。
｢ありゃー、痛そう。結構深い…｣
そういう時はカレカノだとぱくって口にくわえたりするよねって、ジェファンが俺の指を掴むものだから思わず手を振り払った。
｢ちょっとやめてよ｣
｢なんだよー。俺じゃダメなの？
あそっか彼女ちゃんがいるからか｣
｢…俺じゃダメなのとかやめてよ縁起悪い｣
｢ひっどーい。
いいもん俺にはミニョニヒョンがいるから｣
｢いっつもたどり着く所はそこだよね｣
まあね相思相愛だから、と真顔で言ってくるものだから流石に引く。そんな彼は、早く絆創膏貼ってこいと俺をキッチンから追い出した。
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gumi - nonさん» 初めまして!!わー！気づいていただけたのですね！すごく嬉しいです^^ ２の方にもコメントありがとうございます!!! (2018年4月2日 11時) (
レス) id: b667432b9d (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - 初めまして！こちら読ませて頂いていますが"一目惚れしました"と話が繋がっているんですね^ ^こちらも楽しみにしていますので更新頑張って下さいね！ (2018年4月1日 22時) (レス) id: 05e664ed41 (このIDを非表示/違反報告)
gumi - おりおんさん» ありがとうございます!!頑張りますね^^ そうなんです!!スキー ジャンプの予選で流れていました!! (2018年2月9日 15時) (レス) id: 23de9b5470 (このIDを非表示/違反報告)
おりおん - 続きがはやく見たいです…!続編頑張って下さい!! え、wannaoneの曲流れたんですか!?!? (2018年2月8日 22時) (レス) id: aee52d8b42 (このIDを非表示/違反報告)
gumi - baekdoさん» うわー！毎日待ってくださっているなんて！作者は本当に幸せです…涙 はい！気に入っていただける作品が書けるように頑張ります！ (2018年2月8日 22時) (レス) id: 2d5ba8a921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：gumi | 作成日時：2018年1月18日 17時
