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ずっと分かってたけど ページ26

目的もなくトイレに駆け込み、洗面台に両手を置いて肩を上下させて呼吸を整えながら鏡に向き合う。

鏡の向こうの自分の目には少しだけ、涙が浮かんでいた。



なんだろう。


どうしてだろう。



ソンウさんに会ってから、はや30分。その疑問がずっと頭をよぎる。

何が疑問なのかもわからない。ただ、ソンウさんのそばに君を置かせるのは良くない。そう、どこかで警告している自分がいた。


...いや、考えすぎなのかもしれない。


直接何か言われたわけでもないし、俺への態度はいたって優しかった。

日々の疲れで少し神経が立っているだけだ。昨日も大学の後にバイトがあったし。いつもだったら君と俺の間に誰かが入ってきても何も感じないでしょ?

落ち着け、俺。考えすぎは良くない。


考えすぎたら、あの嫌な思い出がよみがえってくるだけだ。




落ち着いたところで、君がいた店に戻った。いつの間にかソンウさんはいなくなっていて、テーブルの上には俺が先ほど買ってきたカフェラテが三つ、置かれていた。




「あ、ジニョナー。大丈夫?熱でもあるの?」



君は俺を視界に入れるなり立ち上がって、心配そうに顔を覗き込む。

なんだか申し訳なくなって、心配させまいと明るく振る舞う。



「ううん。大丈夫。さっきはごめんね。

昨日バイトが遅くまであったからそれで疲れてたみたい」



「えっ、そうなの!?

ちゃんと寝れた?」



「大丈夫だよー。寝れた寝れた。

ソンウさんは?」



君は思い出したようにあ〜、と呟いて「ソンウはこれから友達と待ち合わせしてるから、って言って5分くらい前に出て行ったよ」と言った。



「そっか。

どこか行きたい店とかある?」



君はうーん、と考えた後、外に行こう!と提案してきた。



「...外?

寒いよ?いいの?」



君は嬉しそうに頷いて、左手につけている腕時計を見た。



「うん!もう夕方だと思うから、時間的に星が見えるよ。

ここの近くに観覧車があったの、行きに見たじゃん。

あの写真撮りたいんだ〜」



「そっか。じゃ、行こ」



手を差し伸べると、君は嬉しそうな表情で小さな手を重ねた。

翼を持った天使は現れない→←HAPPY DAEHWIDAY!!



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gumi - nonさん» 初めまして!!わー!気づいていただけたのですね!すごく嬉しいです^^ 2の方にもコメントありがとうございます!!! (2018年4月2日 11時) (レス) id: b667432b9d (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - 初めまして!こちら読ませて頂いていますが"一目惚れしました"と話が繋がっているんですね^ ^こちらも楽しみにしていますので更新頑張って下さいね! (2018年4月1日 22時) (レス) id: 05e664ed41 (このIDを非表示/違反報告)
gumi - おりおんさん» ありがとうございます!!頑張りますね^^ そうなんです!!スキー ジャンプの予選で流れていました!! (2018年2月9日 15時) (レス) id: 23de9b5470 (このIDを非表示/違反報告)
おりおん - 続きがはやく見たいです…!続編頑張って下さい!! え、wannaoneの曲流れたんですか!?!? (2018年2月8日 22時) (レス) id: aee52d8b42 (このIDを非表示/違反報告)
gumi - baekdoさん» うわー!毎日待ってくださっているなんて!作者は本当に幸せです…涙 はい!気に入っていただける作品が書けるように頑張ります! (2018年2月8日 22時) (レス) id: 2d5ba8a921 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:gumi | 作成日時:2018年1月18日 17時

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