静かな時 ページ3
君と一緒に君のアパートを出て、電車に乗る。駅から出て数分歩けばそこには俺たちが通う大学が大きな門を構えている。
「あー!Aじゃ〜ん!おはよ!」
大学内でそう声をかけてくる友達に、君は朝とは全く違うテンションで返す。
「おー!ユジョナー!おはよー!」
そして引きちぎれんばかりに手を振る。
これが、いつもの姿。
「ジニョンもおはよー!今日も相変わらず顔がちっちゃいこと!」
俺の前に来て人差し指と親指をコの字にして遠くから俺の顔を測るユジョン。
「ユジョンも小さいね」
「あらありがと♡」
「背が」
「ああん?」
先ほどまでコの字にしていた手を拳に変えて、今にも殴りかかって来そうな勢いの彼女から逃げるために、君の手を引いて走り出す。
君は、あっと声を漏らした後「ユジョナー!ごめんー!」って叫んだ。同時にまたかよって俺の背中を叩いてくる。「何回目よこれ!?いい加減ユジョンの小ささをいじるのやめな!」
「だって小さいじゃん」
「いや学べ」
君の鋭いツッコミを食らいながら、一生懸命動かしていた足を止めると、前に現れたのはまたもや小さな人だった。
「あ、ジニョンたちだ」
「おはようございます」
「おはよオッパー!!」
彼は俺たちに仏の如く優しく微笑んだ。「Aは今日も元気だね」
「うふふー。
オッパはまた勉強?大変だなあー」
「他人事だなほんとー。
お前もちゃんと勉強しろよ?
いつまでもジニョンがそばにいてお世話してくれると思ったら大間違いだからな」
そう言って、彼は俺の方を向いた。「いつもAが迷惑かけてごめんなー」
その言葉に食いかかるように君が反抗する。「違うし!迷惑かけてない!」
「あ、そういえば講義何時のやつ入れてる?
午後もしあいてたら食べに行こうよ」
華麗にスルーされた君は少し悔しそうな顔をしながら、でも美味しいお誘いに意識はすぐ向かう。
「私午前!ジニョンも!」
「ほんとか〜?」
彼が確認するように目を合わせて来たので、頷く。すると満足そうに、後で連絡する、と言って去って行った。
「いやー、やっぱオッパは太っ腹ー」
「小さいのにね」
「やー、そうやって馬鹿にするなって。
ソンウン様様だぞ」
「...食べ物につられる単純ちゃん」
「あー?なにー?」
これが、いつもの俺らの朝。
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gumi - nonさん» 初めまして!!わー!気づいていただけたのですね!すごく嬉しいです^^ 2の方にもコメントありがとうございます!!! (2018年4月2日 11時) (レス) id: b667432b9d (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - 初めまして!こちら読ませて頂いていますが"一目惚れしました"と話が繋がっているんですね^ ^こちらも楽しみにしていますので更新頑張って下さいね! (2018年4月1日 22時) (レス) id: 05e664ed41 (このIDを非表示/違反報告)
gumi - おりおんさん» ありがとうございます!!頑張りますね^^ そうなんです!!スキー ジャンプの予選で流れていました!! (2018年2月9日 15時) (レス) id: 23de9b5470 (このIDを非表示/違反報告)
おりおん - 続きがはやく見たいです…!続編頑張って下さい!! え、wannaoneの曲流れたんですか!?!? (2018年2月8日 22時) (レス) id: aee52d8b42 (このIDを非表示/違反報告)
gumi - baekdoさん» うわー!毎日待ってくださっているなんて!作者は本当に幸せです…涙 はい!気に入っていただける作品が書けるように頑張ります! (2018年2月8日 22時) (レス) id: 2d5ba8a921 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:gumi | 作成日時:2018年1月18日 17時