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……あれ、
さっきまで喧嘩してたスクリーンの中の男女は、知らないうちにキャッキャと楽しそうに笑っていて。
感じた違和感。
少しだけ斜めったぼやける視界。
……え、待って。
私、寝てた？
それに気づくのにそんなに時間はかからなくて、そーっと視線を動かしたらパチンと合った目と目。
「……あ、起きたの？」
ふっかは小声でそう言って、クスリと笑い声を落とす。
今まで見たことないくらい近くにあった顔に、一瞬で眠気が吹き飛んだ。
自分の体重をふっかに預けていることに気がついた私は、慌てて身体を元に戻す。
バクバクとありえないくらい早くなった心臓。
慌て過ぎてドリンクホルダーに入れていた飲み物に肘が当たって。
落ちそうになったドリンクを彼の手が支えた。
『ご、ごめん。』
さっきのシーンで泣き過ぎたのと、寝不足だったからか、暗い映画館の雰囲気に誘われて知らぬ間に寝ていたようで。
……しかもふっかの肩に寄り掛かりながらって。
何やってんだよ、私。
崩れた前髪を人差し指の腹でさっと払って、パタパタと熱くなった顔を扇ぎながら、スクリーンに視線を戻した。
良かった映画館で。
ここなら赤くなった顔を見られなくて済む。
映画はいよいよエンドロールへ。
画面の中の男女は、幸せそうに微笑みあってる。
…うわ、最悪だ。一番良いシーンを見逃した。
どうやってこの女の子が勇気を出して男の子に気持ちを伝えたのか、
そんな一番見たかったシーンを私は見逃してしまったらしい。
なんだかスッキリしないまま映画は終わってしまって。
普段の明るさに戻った照明の下で、ふっかが口を開く。
「これ、結構面白かったな。」
『……うん、』
まだ私は横を見れなくて、視線を前に向けたまま1人2人と席を立って帰っていく人を見つめる。
よく思い返してみれば、映画に夢中になって泣いて、疲れてふっかの肩で寝て。
今までだったらこんな失態を彼の前で犯すなんてことはあまりしてこなかったのに、
今日になってしてしまったのは、リミットが近づいていることへの緊張なのか。
……とにかく今、物凄く気まずい。
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こゆき(プロフ) - *なべふか*さん» 最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました…！！そのように言っていただけてとても嬉しいです…！新作もよろしくお願いします！！ (2020年6月25日 10時) (
レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
*なべふか* - お疲れ様でした*ストーリー素敵過ぎです!!最後の展開は号泣でした､､､今読み終えすごくロスしております笑また1から読んでみようと思います^^ありがとうございました!新作も覗かせて頂きますﾈ!! (2020年6月25日 0時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます…！！リアルですか…！嬉しいです！！こちらこそ最後まで読んでくださってありがとうございました！今後もよろしくお願いします…！ (2020年6月24日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとになにかどこかのドラマか映画を見ている感覚になるほどストーリーが素敵でした！そしてまたふっかさんがリアル(涙)ほんとに面白かったです有難うございました！ (2020年6月23日 18時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 希依良さん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！！とてもありがたいお言葉嬉しいです…！今後もよろしくお願いします！！ (2020年6月19日 10時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年6月1日 15時
