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>Fukazawa side.
「…どこ行くの？」
電車に乗った俺ら。空いていた席にAを座らせて俺はその前に立った。
俺を見上げてそう言った彼女と目が合う。
……こいつ俺のこと好きなんだよな、
なんて思い出したらにやけそうになるのを抑えて、吊革に体重をかけながらその目を見つめ返す。
『んー、色々？』
「なに、色々って。」
Aは俺の返事にむすっと眉根を寄せた。
『そういや今日は変なTシャツじゃないんだな、』
「…まあ、一応、」
普段は謎のキャラクターがプリントされた、なんで買ったのそれ、みたいなTシャツを着てることが多いけど、今日は違うらしい。
白いコートの下にニットのセットアップはAによく似合ってて、普段とは少し違う雰囲気。
Aが首を動かしてちらりと車窓の外を眺めた。
『似合うな、そういう服も。』
外を眺めていたAの目が驚いたように見開かれて、ばっとその顔を俺に向けた。
みるみる赤くなっていく顔と、パチパチと瞬きする目。
……なんでこんなにわかりやすいのに気づかなかったんだろ、俺。
書いてあるじゃん、顔全体に。
俺のことが好きだって。
「な、何言ってんの。」
『ん？思ったままを言っただけだけど。』
「…バカじゃないの、」
はぁっとため息をついて、また窓の外に視線を移したA。
ぶっきらぼうな口調とは裏腹に、きゅっと嬉しそうに結ばれた口元に思わず笑い声が漏れる。
そんな俺を見て、Aはまた不愉快そうに眉を寄せたけど、
それが俺に感情を読み取られないようにするための術だってことが、今ならわかる。
"絶対捕まえろよ、"
照の言葉が脳裏を過ぎる。
つり革を掴む手と反対。
上着のポケットに左手を入れれば感じた、ザラッとした小さな箱の感触。
……喜んでくれるといいけど。
今日のプランを頭の中で思い浮かべながら、その小さな箱の表面をすっと指でなぞった。
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こゆき(プロフ) - *なべふか*さん» 最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました…！！そのように言っていただけてとても嬉しいです…！新作もよろしくお願いします！！ (2020年6月25日 10時) (
レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
*なべふか* - お疲れ様でした*ストーリー素敵過ぎです!!最後の展開は号泣でした､､､今読み終えすごくロスしております笑また1から読んでみようと思います^^ありがとうございました!新作も覗かせて頂きますﾈ!! (2020年6月25日 0時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます…！！リアルですか…！嬉しいです！！こちらこそ最後まで読んでくださってありがとうございました！今後もよろしくお願いします…！ (2020年6月24日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとになにかどこかのドラマか映画を見ている感覚になるほどストーリーが素敵でした！そしてまたふっかさんがリアル(涙)ほんとに面白かったです有難うございました！ (2020年6月23日 18時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 希依良さん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！！とてもありがたいお言葉嬉しいです…！今後もよろしくお願いします！！ (2020年6月19日 10時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年6月1日 15時
