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「A、俺最後に行きたいところあるんだけど。」
そう言った彼に連れられ、やってきたのはこの街の一番真ん中に聳え立つ観覧車。
虹色に光るそれに、足を向けた。
視界に入る繋がれた私の右手は、離れないようにギュッと強く握られてる。
……あぁ、泣きそうだ。
嬉しくて、幸せで。
どう頑張ったって繋ぐことのできなかった手が、こうして繋がれているのが、本当に嬉しい。
「A、はしゃぎすぎ。」
『だって、外すごい綺麗だから。』
中に入るなり、ガラスに張り付いて外を見てた私を見て、ふっかは笑い声をあげた。
観覧車の中から見えるイルミネーションは、さっきまでとはまたちょっと違って見える。
青、白、金、ピンク。
宝石があたり一面に散りばめられたみたいに光り輝いて、
カラフルな光がクリスマスの夜を彩る。
それは見る位置が変わったからなのか、それとも私の心の中に変化があったからなのか。
「A、これ。」
乗ってから少ししたくらいのタイミングで、ふっかがズボンのポケットから何かを取り出した。
「クリスマスプレゼント。」
掴まれた掌に置かれた小さな白い箱。
『っえ、いいの？』
「うん、お前にあげようと思って。」
ふっかが私の頭を撫でて、優しく微笑んだ。
そっと、その箱の蓋を開ければ見えたのは、
『……これ、』
外に見える沢山の光たちよりも遥かに輝いて見える、小さな宝石が二つ。
ふっかのくれたピアスに、
私はもう涙を止めることなんて出来なくて。
そんな私を見ながら、彼はふわりと笑って私の手からそれを取って、ゆっくり私に近づく。
そのまま、私の耳に髪をかけて、熱くなった私の耳たぶに触れた。
「似合ってる。」
照に買ってもらったピアスを失くしたあの日から、軽かった私の耳に再び重みが加わる。
愛おしい重みだった。
ーーーーこんな幸せがあっていいのだろうか。
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こゆき(プロフ) - *なべふか*さん» 最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました…！！そのように言っていただけてとても嬉しいです…！新作もよろしくお願いします！！ (2020年6月25日 10時) (
レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
*なべふか* - お疲れ様でした*ストーリー素敵過ぎです!!最後の展開は号泣でした､､､今読み終えすごくロスしております笑また1から読んでみようと思います^^ありがとうございました!新作も覗かせて頂きますﾈ!! (2020年6月25日 0時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます…！！リアルですか…！嬉しいです！！こちらこそ最後まで読んでくださってありがとうございました！今後もよろしくお願いします…！ (2020年6月24日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとになにかどこかのドラマか映画を見ている感覚になるほどストーリーが素敵でした！そしてまたふっかさんがリアル(涙)ほんとに面白かったです有難うございました！ (2020年6月23日 18時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 希依良さん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！！とてもありがたいお言葉嬉しいです…！今後もよろしくお願いします！！ (2020年6月19日 10時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年6月1日 15時
