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>Iwamoto side.
「なんか予定でもあるんですか？」
時計を見つめていた俺に、目黒がそう言って箸を持っていた手を止める。
『いや、特にないよ。』
ふっかに渡した映画のチケットの上映時間、そろそろだなーと思って見てただけだ。
……楽しんでるかな、A。
Aが観たいって何の気なしに言ってたのを聞いて買ったチケットだから、きっと楽しんでくれるはずだ。
あいつの気持ちを知ったふっかが、変に面白がってちょっかい出してないといいけど。
再び静寂の訪れた休憩室。
目黒は昼飯を食って、俺は特にやることもなくパンの入ってたビニール袋を折ったり広げたり。
休憩が終わるまではあと4、5分。
「そういや、」
昼飯を食い終えた目黒が、ゴミを片付けながら俺に向かって口を開いた。
「岩本くんが前に言ってた言葉の意味、やっとわかるようになりました。」
「好きな人が自分のものにならなくても、幸せになればそれでいいってやつ。」
目黒は形の良い唇をくいっと上げて笑う。
寂しそうで、儚げで、だけどなにか納得したような表情は数ヶ月前の目黒に比べてだいぶ大人っぽくなってて。
「俺この前好きだった人にフラれて、その後しばらくはまだ心残りの方が多かったんですけど、」
「一発爆弾落としたらなんか全部スッキリして、あの人が幸せになれればもうそれで良いなーって思いました。」
目黒がゴミ箱に、食べ終わった弁当を捨てる。
その目はもうどこか新しい方向を向いていて、俺は緩く口角を上げた。
「2人、そろそろ休憩終わりにしてねー、」
ガチャリとドアが開いて、店長がひょっこり顔を出す。
「『はい、』」
気づけばもう、映画の開始時間をとっくに過ぎていて。
今頃2人楽しく観てんだろうな、なんて思いながら席を立つ。
窓の外に見える街の中で、たくさんの人が楽しそうに歩いてらのを見ながら、
「ここからまだあと3時間もあるんすよね、」
『今日は長いからな、』
「あー、やっぱ今日シフト入れなきゃ良かったかも、」
そう言ってどこか晴々とした表情で笑った目黒と一緒に、仕事に戻った。
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こゆき(プロフ) - *なべふか*さん» 最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました…！！そのように言っていただけてとても嬉しいです…！新作もよろしくお願いします！！ (2020年6月25日 10時) (
レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
*なべふか* - お疲れ様でした*ストーリー素敵過ぎです!!最後の展開は号泣でした､､､今読み終えすごくロスしております笑また1から読んでみようと思います^^ありがとうございました!新作も覗かせて頂きますﾈ!! (2020年6月25日 0時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます…！！リアルですか…！嬉しいです！！こちらこそ最後まで読んでくださってありがとうございました！今後もよろしくお願いします…！ (2020年6月24日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとになにかどこかのドラマか映画を見ている感覚になるほどストーリーが素敵でした！そしてまたふっかさんがリアル(涙)ほんとに面白かったです有難うございました！ (2020年6月23日 18時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 希依良さん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！！とてもありがたいお言葉嬉しいです…！今後もよろしくお願いします！！ (2020年6月19日 10時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年6月1日 15時
