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「好きです、」
「俺、Aさんのことが好きです。」
真っ直ぐだ。
目黒の言葉は、瞳は、気持ちは。
いつも真っ直ぐなんだ。
私の手首を掴む、目黒の手が小刻みに震えてる。
私の上に覆いかぶさるように床に膝をついた彼の顔が、苦しそうに歪められた。
泣きそうになるのを我慢するためにグッと噛んでいた下唇が、プツリと切れて、
口の中に鉄の味が広がった。
……痛いな、本当に。
胸が痛い。
だけど私の何倍も、きっと目黒の方が痛いはずだ。
気持ちを伝えることがどれだけ勇気のいることか、私にはよくわかるから。
しかも私の気持ちを知ってる目黒が、私に伝えてくれた好きという気持ちがどれだけ辛いものか。
そんなの考えなくたってわかる。
『…………ごめん、なさい、』
私の言葉に、ガクッと目黒の体が揺れて。
『…っ、目黒、』
目黒が額を私の肩に当てた。
わたしの腕に絡んだ指に力が籠る。
「…やっぱダメかー、」
切ない声。
さらさらした髪が首筋のあたりを擽る。
「…ぜってー俺の方がAさんのこと好きなのに。」
胸が千切れるかと思った。
それくらい、痛かった。
『……目黒、』
名前を呼べば、私の肩から顔を上げた。
弱った瞳は少しだけ濡れてる。
だけどいつもみたいに、私の言葉の続きを言わせないようにはしないみたい。
ちゃんと、受け止めようとしてくれてる。
『…私さ、この6年間、ふっかが頭から離れたことないの。』
初恋だった。高校生になって初めて人を好きになって。
だけどふっかにはずっと彼女がいて。
『何度諦めようとしても、』
苦しさから逃れたくて佐久間の優しさにつけ込んで、忘れようとして。
『頭の中、彼のことばっかりなの。』
どれだけ諦めようと思っても、その度にふっかを思い出して好きだという気持ちが増すだけで。
『…ごめん、目黒。気持ちは嬉しいけど、』
『やっぱり私はふっか以外を好きになることはないと思う。』
これだけは断言できる。
この後私がふっかにフられたとしても、多分この気持ちは一生変わらないと思う。
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こゆき(プロフ) - *なべふか*さん» 最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました…！！そのように言っていただけてとても嬉しいです…！新作もよろしくお願いします！！ (2020年6月25日 10時) (
レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
*なべふか* - お疲れ様でした*ストーリー素敵過ぎです!!最後の展開は号泣でした､､､今読み終えすごくロスしております笑また1から読んでみようと思います^^ありがとうございました!新作も覗かせて頂きますﾈ!! (2020年6月25日 0時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます…！！リアルですか…！嬉しいです！！こちらこそ最後まで読んでくださってありがとうございました！今後もよろしくお願いします…！ (2020年6月24日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとになにかどこかのドラマか映画を見ている感覚になるほどストーリーが素敵でした！そしてまたふっかさんがリアル(涙)ほんとに面白かったです有難うございました！ (2020年6月23日 18時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 希依良さん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！！とてもありがたいお言葉嬉しいです…！今後もよろしくお願いします！！ (2020年6月19日 10時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年6月1日 15時
