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>Iwamoto side.
『……A？』
ベットの上で眠る彼女に声をかけても反応はなくて、近づけば目を閉じてすやすやと眠りについてる。
……寝ちゃったのか、
顔にかかった綺麗な髪が、はらりと、Aの動くのに合わせて落ちる。
彼女の睫毛が頬に影を落としているのを見ながら、俺はゆっくりベットの横にしゃがみ込んだ。
……安心しきった顔してんな、
さっき外にいた時はグッと寄っていた眉間の皺はもう無くて、代わりに形の良い彼女の唇がゆるりと緩められてる。
いくら病人だからってほんの少しの警戒心は持ってほしい。
こんな風に男が部屋にいる時に、寝ちゃダメだろ。
…まあ寝ろって言ったの、俺だけど。
たまたまこんな状況になったけど、最初は送ったら帰るつもりだった。
帰ったほうがいい？
それとも残ってたほうがいいのか？
頭の上に選択肢が浮かんで、俺はAから視線を外して部屋を見渡した。
さっきまで着ていた洋服と鞄が部屋の床に無造作に転がってる。
そういえば初めて入ったAの家。
どこで集めたのかわからないような、ちょっと変な顔のぬいぐるみが至る所に鎮座していて、
そのぬいぐるみ達の横、真っ白な壁にかかったカレンダーがふと目に入った。
12月と記されたその紙の、左下。
星マークで囲まれた24という数字。
Aはよく、自分は普通の女の子達みたいに可愛いこととか言えなくて女らしくないとか言ってたけど、
……こういうところ、Aの言う女らしいってのに当てはまってると思う。
"クリスマス一緒にいたいってふっかを誘ってみたら、いいって言ってくれた。"
あの日のAの嬉しそうな声が頭に反響する。
数字の横に書かれた小さなFの文字が、俺の胸を締め付けた。
彼女に視線を戻せば、いつの間にか身体を横に向けていて白い腕がベットから少しだけ出てる。
その腕をそっと持ち上げて布団の中に入れようとした時、
『……っ、』
Aの綺麗な指が俺の手首を掴んで、その部分に一気に熱が集まる。
「……行かないで、」
二人きりの部屋の中にAの小さな寝言が響いた。
頭の奥に感じた甘い痺れ。
ドクンドクンと、心拍数が上がっていく。
『……A、』
俺の口から熱く焼けつくような甘い声が出た。
.
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ひすい - 面白すぎて一気に見てます、、！ふっかさんと両片思いに歓喜しながら、めめやひーくん切なすぎて今泣きながらコメント書いてます。笑色んな感情がぶわ〜って感じです！最高です！ (2020年12月12日 23時) (
レス) id: 85cba31a0e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます！！そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！！最後までよろしくお願いします…！！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとに焦らされまくりました！本気でどの作品よりも主様のお話が一番好きです！大ファンです！最終章楽しみにしてます！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 凛華さん» こんにちは、コメントありがとうございます…！照もかわいそうな感じになっちゃいましたもんね…、どのような形でふっか以外の落ちも書くか、今いろいろ迷い中です…、とりあえずは完結まで明言はできませんが、今後もよろしくお願いします…！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - こゆきさん！こんにちは(^^)深澤くん、目黒くん落ちも需要あるって言ったのに、照くん落ちもすっごく見たいです……… (2020年5月28日 17時) (レス) id: 8c58893707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年5月13日 15時
