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>Iwamoto side.
『大丈夫？』
「…ほんとごめん、」
俺の車の助手席に座ったAに声をかければ、弱々しい返事が返ってきて。
うっすら額に浮かぶ汗と苦しそうな表情に胸が痛くなる。
『寝てていいよ、着いたら起こすから。』
「…うん、」
…よかった、車持ってきといて。
本当は面接終わった後夕飯に誘おうかと思ってたけど、こんな風に役に立つとは思ってなかった。
店の前でバランスを崩した彼女を支えながら、車に乗せて。
Aは肩にかけた俺の上着の端をギュッと握って、力なく笑った。
駅前の通りのキラキラした光を見ながら、なるべく揺らさないように車を運転する。
もう何度も車で通ったAの家までの道。
ナビを見なくても行けるくらい頭の中に染み付いてて、それが俺の心を辛くさせる。
『…A、って、…寝ちゃったか。』
マンションの前に車を停めて、助手席を見れば眉にしわを寄せて苦しそうに眠ってるA。
その肩を軽く叩けば、薄目を開けた。
「……あ、ごめん、着いた？」
『うん、降りられる？』
俺の言葉に頷いて彼女が車を降りる。
不安定な脚がフラフラしていて、手を貸せばギュッと握られた俺の手。
…あー、くそ、
体調が悪くて俺を頼ってるだけなのに、
その動作一つに心が動かされる。
『一人で大丈夫？』
「…うん、……あ、」
家の前でドアの鍵を開けようとした彼女が声を上げた。
ボソリと、虚な目のまま呟いたAは鍵穴に刺そうとしていた鍵をポケットに戻して、歩き出す。
『待って、』
その腕を掴めば、くるりと向いた彼女の顔が不思議そうに俺を見つめてる。
『どこ行くの？』
「…薬局、薬が、」
『薬ないの？』
「……うん、今日帰りに買おうと思ってて忘れてた、」
普段のハッキリした話し方とは違って、
さっきまで寝てたからなのかそれとも熱があるからなのか。
呂律が回ってない彼女の声が、ジリジリ耳に張り付いた。
『俺が行ってくるからAは中入って寝てて。』
「…え、でも、」
『いいから。服とか着替えといて。飯もなんか買ってくる。』
渋るAの手から鍵を取って、強引に家に入れた後、俺は近くの薬局に向かった。
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ひすい - 面白すぎて一気に見てます、、！ふっかさんと両片思いに歓喜しながら、めめやひーくん切なすぎて今泣きながらコメント書いてます。笑色んな感情がぶわ〜って感じです！最高です！ (2020年12月12日 23時) (
レス) id: 85cba31a0e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます！！そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！！最後までよろしくお願いします…！！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとに焦らされまくりました！本気でどの作品よりも主様のお話が一番好きです！大ファンです！最終章楽しみにしてます！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 凛華さん» こんにちは、コメントありがとうございます…！照もかわいそうな感じになっちゃいましたもんね…、どのような形でふっか以外の落ちも書くか、今いろいろ迷い中です…、とりあえずは完結まで明言はできませんが、今後もよろしくお願いします…！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - こゆきさん！こんにちは(^^)深澤くん、目黒くん落ちも需要あるって言ったのに、照くん落ちもすっごく見たいです……… (2020年5月28日 17時) (レス) id: 8c58893707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年5月13日 15時
