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『……………いるよ。好きな人。』
電車を降りた私たち。
その言葉にピクリと止まった背中が、少しの間のあとゆっくりこちらに振り返る。
ねぇ、ふっか。ふっかはこれを聞いてどう思う？
どうでもいい？それともちょっと気になる？
できれば後者がいいな、なんて思いながら、背後で電車のドアが閉まったのを感じた。
さらさらな茶色い髪が少し揺れて、切れ長の目が私に向けられる。
「…へぇ、」
感情の読み取れない声が私たちの間を通り抜けた。
「…なるほど。」
『…うん、』
突如訪れた長い沈黙。
いや、時間にしたら数秒なのかもしれないけれど、そのくらい重い沈黙が流れる。
沈黙は嫌いだ。
特にふっかとの間の沈黙は、どうしたらいいかわからなくなるから。
どこに当てればいいかわからない視線が、ふらふらとふっかの上を彷徨って、
『……あ、』
視線の奥、駅の改札の向こう側。
駅前の通りがキラキラと光ってるのが見えて、思わず声が漏れた。
「…どうした？」
『あー、いや、…あそこ綺麗だなと思って。』
私の言葉に彼も視線を移す。
少しだけ私は足を進めて、彼との距離を縮めた。
「…あぁ、イルミネーション今日からだっけ。」
『そうみたいだね、』
「見に行ってみる？」
ふっかが首だけ私に向けて、ふわりと笑って。
そのおかげで少し、私たちの間を取り囲む空気が和らぐ。
改札を抜けると、キラキラ光るイルミネーションが、私たちを出迎える。
「去年より豪華だな。」
『新しくしたっぽいね、』
ついこの前までハロウィン一色だった駅前のお店は、着々とクリスマスに向けて準備を始めてて、
「…もうそんな季節か。最近なんか、時間が過ぎるのがすげえ早いんだよな、」
なんて、おじさんみたいなことをボソリと呟いたふっかの横顔が明るく照らされた。
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ひすい - 面白すぎて一気に見てます、、！ふっかさんと両片思いに歓喜しながら、めめやひーくん切なすぎて今泣きながらコメント書いてます。笑色んな感情がぶわ〜って感じです！最高です！ (2020年12月12日 23時) (
レス) id: 85cba31a0e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます！！そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！！最後までよろしくお願いします…！！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとに焦らされまくりました！本気でどの作品よりも主様のお話が一番好きです！大ファンです！最終章楽しみにしてます！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 凛華さん» こんにちは、コメントありがとうございます…！照もかわいそうな感じになっちゃいましたもんね…、どのような形でふっか以外の落ちも書くか、今いろいろ迷い中です…、とりあえずは完結まで明言はできませんが、今後もよろしくお願いします…！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - こゆきさん！こんにちは(^^)深澤くん、目黒くん落ちも需要あるって言ったのに、照くん落ちもすっごく見たいです……… (2020年5月28日 17時) (レス) id: 8c58893707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年5月13日 15時
