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>Mukai side.
「……康二、俺どうしたらいいと思う？」
めめの弱りきった目が俺を見て、眉根はしゅんと下げられる。
めめのしてくれた話は、聞いてて俺が辛くなった。
今こいつは迷ってる、すごく。
クッションを抱えたままゴロンとソファーに横になっためめは、それを俺に投げた。
『うわ、びっくりしたわ、』
「ふはっ、」
笑い声を上げたけど、表情には全然元気がなくて、
黒い髪が、力無く暖房の風に揺れてる。
高校時代のめめに見せてやりたいわ、この弱った姿。
女なんてみんな同じだろって、告白してきた女の子達を切りまくってたのが懐かしい。
あの頃はまさか、めめにここまで好きになる相手ができるとは思ってなかったなぁ。
『…そうやなぁ、』
親友としてなにか言ってあげないといけないけど、良い言葉が思いつかない。
『……どうしたらいいんやろうな。』
この質問に正解はない気がするんよ、俺は。
人間の感情なんて、自分でコントロールできるもんやないやろ。
めめが腕を目元に持っていって目を隠す。
「俺がどんだけ触れても、キスしても、全然動揺しないのに、」
「…片想いの相手の人と話したら、触れられたら。すっげー可愛い顔すんの、あの人。」
ちょっと掠れた声が切なくて、聞いてるこっちが苦しくなってくる。
カラカラ、喉の奥が乾いて鉄の味がする。
「……ほんとはさ、わかってんだよ。」
「多分、俺は一生報われな『蓮、』
さっきめめに投げつけられたクッションを、めめの顔に投げ返した。
めめの腕が目元から離れて、少し湿った瞳が俺を捉える。
『っお前らしくないで、そんなこと言うんは。』
「……なんでお前が泣いてんだよ、」
目の奥から溢れ出す涙は、多分俺の分じゃなくてめめの分。
強がって涙を流せない、彼の分。
泣き出した俺を見て、ふっと弱々しい笑みを漏らしためめは、床に転がったクッションを拾って身体を起こす。
「康二、」
「……俺もうちょっとだけAさんのこと好きでいてもいいかな、」
ちゃんと終わらせる覚悟決めるからさ、って。
そう言って儚い笑顔を浮かべた大切な親友の頭を、
俺は泣きながらぐしゃぐしゃと撫でた。
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ひすい - 面白すぎて一気に見てます、、！ふっかさんと両片思いに歓喜しながら、めめやひーくん切なすぎて今泣きながらコメント書いてます。笑色んな感情がぶわ〜って感じです！最高です！ (2020年12月12日 23時) (
レス) id: 85cba31a0e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます！！そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！！最後までよろしくお願いします…！！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとに焦らされまくりました！本気でどの作品よりも主様のお話が一番好きです！大ファンです！最終章楽しみにしてます！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 凛華さん» こんにちは、コメントありがとうございます…！照もかわいそうな感じになっちゃいましたもんね…、どのような形でふっか以外の落ちも書くか、今いろいろ迷い中です…、とりあえずは完結まで明言はできませんが、今後もよろしくお願いします…！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - こゆきさん！こんにちは(^^)深澤くん、目黒くん落ちも需要あるって言ったのに、照くん落ちもすっごく見たいです……… (2020年5月28日 17時) (レス) id: 8c58893707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年5月13日 15時
