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きっと照が話しかけてきた話の本題はこの話じゃなくて、他にあって。
それはこれから、照の口から発されるんだろう。
ゴクリ。
唾を飲み込む音が聞こえてきそうなくらい、照の表情に緊張が走った。
「あのさ、」
照の短髪の髪が、風に揺れる。
俺の髪も、風に揺れる。
「…俺、Aのこと諦める。」
冬の空気は澄んでて、照の言葉がやけにハッキリ聞こえた。
思っていたのとは違う言葉に、俺の目が大仰に見開かれたのが自分でもわかる。
『……え、なんで？』
あまりの驚きに間の抜けた声が漏れる。
「……もう限界かなと思って。」
…諦める？なんで急に？
限界って、なにが？
『意味わかんねーんだけど？』
動揺でヘラヘラした表情の俺とは真逆。
照の顔は、真剣だ。
あいつのこと好きじゃねーのかよ、
俺にわざわざ言ってきたってことは、それなりの覚悟があったんじゃなかったのかよ。
「…昨日決めた。どんだけ近くにいたとしても、Aが求めてるのは俺じゃないってちゃんとわかったから、」
「このままずるずる引きずってもあいつが俺を好きになることはないから。だから諦める。」
一ミリも迷いのない瞳が、俺を余計に混乱させた。
2人で同じ奴を好きになったんだから、照の選択に俺がとやかく言える立場じゃないけど、
…お前それでいいのか？
そんなに簡単に諦められるものじゃないと思う。
俺みたいに、仕舞い込んでもまた溢れ出てくる日が来るんじゃねーの？
だから俺は伝えようと決めたんだ。
進展させなきゃずるずる引きずるだけだってわかったから、だからAを好きだと認めた。
『……言わねーの？好きだって、』
「言ったら困らせるから。それに今、あいつの進もうとしてる道の邪魔はできない。」
困らせる、切なく呟いたその言葉が胸に詰まる。
……なんでそんな顔してんのに言わないんだよ。
俺の言いたいことが分かったのか、照はふっと笑った。
見てるこっちが辛くなるような、悲しい笑顔に胸が締め付けられる。
決めたから文句は言うな、そう言ってるような照の瞳に俺はなにも言えなくて、
少しの無言の時間が流れる。
それを破ったのもまた、照だった。
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ひすい - 面白すぎて一気に見てます、、！ふっかさんと両片思いに歓喜しながら、めめやひーくん切なすぎて今泣きながらコメント書いてます。笑色んな感情がぶわ〜って感じです！最高です！ (2020年12月12日 23時) (
レス) id: 85cba31a0e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 名無し85099号さん» コメントありがとうございます！！そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！！最後までよろしくお願いします…！！ (2020年6月3日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
名無し85099号(プロフ) - ほんとに焦らされまくりました！本気でどの作品よりも主様のお話が一番好きです！大ファンです！最終章楽しみにしてます！ (2020年6月2日 21時) (レス) id: ead5991952 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 凛華さん» こんにちは、コメントありがとうございます…！照もかわいそうな感じになっちゃいましたもんね…、どのような形でふっか以外の落ちも書くか、今いろいろ迷い中です…、とりあえずは完結まで明言はできませんが、今後もよろしくお願いします…！ (2020年5月28日 18時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
凛華(プロフ) - こゆきさん！こんにちは(^^)深澤くん、目黒くん落ちも需要あるって言ったのに、照くん落ちもすっごく見たいです……… (2020年5月28日 17時) (レス) id: 8c58893707 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年5月13日 15時
