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「あ、見て阿部くん。」
ぬいぐるみを抱えた彼女が指さしたところにあったもの。
「誕生月ごとに色が違うんだねー、阿部くんは何月生まれ？」
月ごとに色の違うストラップを見ながら、Aちゃんが俺にそう聞く。
『11月だよ。』
「え、今月？」
『うん。』
「何日？」
『…27、』
「ちょっと、それ明後日じゃん。」
Aちゃんが「早く言ってよー、」と俺の肩を軽く叩く。
そっか俺、明後日が誕生日なんだ。
いつからだろう。誕生日とか、あんまり意識しなくなった。
「なんか欲しいものとかある？」
『え？いいよ別に、』
「えー、でも知っちゃったからには何かお祝いしないと。」
「なにがいい？」と俺の顔を覗き込むAちゃんに、ふと頭をよぎった俺の欲望。
『……じゃあ、今日の夜一緒にいて欲しい。』
…あぁ、俺もうダメだな。
こんな言葉が出てくる時点で、認めてるようなものじゃないか。
「いいよ。ご飯一緒に食べるってことだよね？」
そう頷いて、彼女はなんの疑いもない純粋な目を俺に向ける。
「あ、でも誕生日の前祝いってダメなんだっけ？…阿部くんそういうの気にする？」
『いや、気にしないよ。てかごめんね、俺なんかのために。』
そう言えば、「俺なんか、って。私たち友達なんだから祝うのは当たり前じゃん。」と人懐っこい笑みを浮かべる。
「あ、私の時も祝ってね？私、誕生日ってめっちゃ好きなの。生きてるのをお祝いされるのって嬉しくない？」
生きてて良かったー、って思えるでしょ？って。
綺麗な笑顔でそう言うから、また胸が熱くなって、
…これはもう、認めなきゃダメだな。
俺はこの子を、好きになってしまったみたいだ。
…どうやら叶わない恋に、足を突っ込んでしまったらしい。
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こゆき(プロフ) - 希依良さん» こんにちは！！ハマっていただけて嬉しいです泣 楽しんでいただけるよう、更新頑張ります！これからもよろしくお願いします！ (2020年5月13日 21時) (
レス) id: 0585c4282d (このIDを非表示/違反報告)
希依良(プロフ) - こんにちは！おはなしの展開とかもう全部どハマりしまして、毎回更新されるのを楽しみにしてます(//∇//)無理なさらず、頑張ってください(^^)応援してます！ (2020年5月13日 17時) (レス) id: 82893a530e (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - まみさん» ありがとうございます！佐久間くんは皆さんが思ってる感じの雰囲気と違う感じになっちゃってるので違和感ないかな、と思ってるんですがそのように言っていただけて嬉しいです！！今後もよろしくお願いします！ (2020年5月12日 10時) (レス) id: 0585c4282d (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - こゆきさんの物語の中で6月ならそうだし、11月ならそうだし、引き込ませる力があるなって思います！！佐久間くんの儚さ憂い感も絶妙です！胸が苦しくときめきます！ (2020年5月11日 23時) (レス) id: 0d3778baf6 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - めいさん» コメントありがとうございます！そのように言っていただけて嬉しいです泣 焦らしまくってるので皆さん飽きてないかな、なんて不安に思ってたので嬉しいです！更新頑張ります！！ (2020年5月11日 20時) (レス) id: 0585c4282d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年4月25日 0時
