21. ページ22
.
岩「……ふっかのタイプとは真逆。」
深「へぇ、てか、俺のタイプってどんな子よ、」
「俺のタイプって結構幅広いと思うんだけど」とご飯を食べながらふっかが首を傾げる。
『マジで言ってんのそれ、』
深「え？」
『ふっかのタイプってめちゃくちゃわかりやすいよ、』
深「そうなの？」
…え、自覚なかったの？
岩「毎回おんなじような女じゃん、お前の彼女。」
『うん、』
いかにも男子にモテそうな、可愛らしい女の子ばっか。
…少なくとも、私みたいな女ではない。
深「そうだっけ？」
なんてとぼけた顔してるふっかにちょっとモヤッとした暗い気持ちが心を渦巻く。
グッと掌を握って、なるべく表情に出さないように堪えて、また私は無理やりつくった笑顔を彼に見せる。
岩「そろそろ女の趣味考えた方がいいと思うけど、」
深「そんなすぐ変わるもんじゃないだろ、」
俺だって最近は慎重に選んでるつもりなんだよ、と後頭部を掻く。
深「まあでも、結局単純だから告られたら誰でもすぐ好きになっちゃうんだけどね、」
じゃあ私が今ここで告白したら、ふっかは私のこと好きになる？
ずっと好きだったって言ったら、私のこと好きになってくれるの？
…嘘つき。
誰でも、なんて嘘に決まってる。
ふっかがモテるのなんて重々知ってる。
そこからいっつもみたいな可愛い子選んでるでしょ？
なんて。私は一体、あと何年こんな風にふっかの恋愛話を聞かなきゃいけないんだろう。
あとどれくらい、報われない恋にしがみついているつもりなんだろう。
深「A？」
ぼーと机を眺めながらそんなことを考えていると、彼は私の肩を叩いて顔を覗き込む。
「どうした？」って、私の考えてることなんて何もわかってないまま、不思議そうに見つめるその顔が今日はちょっと気に食わない。
『…やっぱ酒飲もうかな、』
お酒でも飲まなきゃやってらんない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4422人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こゆき(プロフ) - s h i r oさん» はじめまして！コメントありがとうございます！！続きもよろしくお願いします！ (2020年4月26日 10時) (
レス) id: 0585c4282d (このIDを非表示/違反報告)
s h i r o(プロフ) - はじめまして！すっごく面白くて一気読みしちゃいました(*^^*)素敵なお話ありがとうございます。主人公の想いにふっか全然気づかない(笑)続きも楽しませて頂きます！ (2020年4月26日 8時) (レス) id: 3ebc1b1e33 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - 美香さん» わー！美香さん、二度目まして！コロナで暇になっちゃって、妄想が進みます笑 私も書いてて主人公がかわいそうになってきて、早く気づけよと思ってる次第です。今後の展開をお楽しみにしていただけたら嬉しいです！いつもありがとうございます！ (2020年4月8日 14時) (レス) id: 0585c4282d (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - まみさん» コメントありがとうございます！私も妄想しながら鼻息荒くなってます笑 そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです！今後もよろしくお願いします！ (2020年4月8日 14時) (レス) id: 0585c4282d (このIDを非表示/違反報告)
美香(プロフ) - 二度目まして〜！更新いっぱいで嬉しいです。めめのグイグイ来てる感じもよきですし、阿部ちゃんと水族館デートも気になるし、ふっかの思わせぶりににやにやしつついい加減好きって気付けよって感じだしうわぁーって感じです笑 (2020年4月7日 22時) (レス) id: 304d060524 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こゆき
| 作成日時：2020年3月11日 14時
