欲しいのは

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「…俺もちゃんと愛してるから、ずっと俺の傍にいて」

『もちろん！死ぬまで一緒よ、私たち』

「ああ、後悔はさせない」








ずっと一緒にいるなんて、無理だって分かってる
だって、私たちみたいに駆け落ち紛いのことをした他の姫たちは皆すぐに見つかって殺されてたから
もちろん相手の男も


でも、少しくらいは夢を見てもいいと思うの
別々で殺されるくらいなら心中する、とかそんなの私たちはしない
最期まで誇りをもってリノの妻として死んでやる




多くは望まないから、ほんの少し、普通の幸せに浸らせて欲しい
この世でたった一人の愛しい人と





『リノ』

「…なぁに？」

『世界で一番、愛してる』

「俺もこの世の何よりもお前を愛してる」





だから、どうかその時までは





・


リク消化してないのに何書いてんねんお前って思われた方、申し訳ねぇです
ふっと降りてきたんですよ、お姫様を拐って必死な顔して走ってるリノが(圧)


事の始まりはAさんがお忍びで街に行ったことでした
通りすぎただけのAさんにリノは一目惚れして、困っていたところを助けてから2人の関係が始まります
ツンデレのツンを煮詰めて作ったみたいなツンツンデレのリノなので、あまりグイグイはいけませんでしたが、リノの優しさに触れ、Aさんもリノに惹かれていきます
何回目かの逢瀬の時、ふっとAさんが漏らします
"あそこから出れたらリノとずっと一緒にいれるのにね"と
Aさんも何年も城の中で過ごすことを強いられ、本当に無意識にぽろっと出てしまった言葉だったのでしょう
それを聞いたリノは当然行動に移します
バンチャンたちにも協力してもらって綿密な計画を立て、この日、Aさんを拐いに行ったのです
寝ようとしてたら窓から突然人が入ってきてびっくり！あれ、リノ？！みたいなこともありました
"俺に拐われて"とでも言ったんじゃないですかねリノ氏は
その後はお話の通りです
Aさんを連れてバンチャンたちが待つ住みかに急ぎます
その後はおそらく国境を越えるのでしょう
そこでおばあちゃんになるまで幸せが続くかもしれないし、夢半ばで捕まってしまうかもしれない
どちらでもそれなりに綺麗な結末だと思います
己の全てを投げうってでもAさんを拐ったリノ
それに応えたAさん
重さが釣り合ってない気もしますが王子様にここまで想われてこそお姫様なので、ご愛嬌です
imaseさんのNIGHT DANCERを聞いてたら浮かんだお話でした

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