大好きです渡辺先輩！2 【S.W】

64.好き ページ19

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渡「お前があの日怒ってくれなかったら
たぶん俺は変われなかった。
テキトーに女の子で遊んでる
サイテーの人間なままだった」


「…」


渡「さっきお前は幸せにしてあげてくださいって
きっと他に大切にしたい人が見つかったとか
くだらんことを考えてるんだろうから、
敢えてしっかり言っておくけどな」


「わ、」









渡「…好きだよA」









耳が真っ赤になった渡辺先輩は
私の目を両手で塞いで、
はっきりとそう言った。









「嘘…」


渡「どこが嘘なんだよ。
てか鈍感すぎんだよお前、疲れるわ」


「そんなの…」









好きな人のことになると精一杯になって
自信がなくなってしまうのは
私だけじゃないのかな…









渡「…目黒が狙ってるって聞いた時
ちょっと焦った俺がいて。

その焦りがなんなのか分かってから
Aのこと意識し始めた。

遊園地の時にはもう好きだったし、
なんなら堕としてやろうって思ってた。

でもお前は変わろうとしない俺を怒ってくれた。
そのおかげで自分を変えようって思えた」









そこまで言うと
きっと照れ隠しで私の目を塞いでいた
手を外して、渡辺先輩は








ありがとうって
私の目を見て言ってくれた。









…私、この人が、









「渡辺先輩、」


渡「なに？」


「だいすきです、っ」


渡「…俺も」









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END









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