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80話 ページ38

鯉月「狒々様ーー!!」

スパーーンッ

狒々「おお、月の坊か!」
鯉月「暇してんじゃないかと思って……あ、猩影がいるから大丈夫か」
猩影「いや、正直暇だったんで助かります。鯉月兄」
鯉月「ならよかった」
狒々「で、どうしたんじゃ?」

鯉月「あー……」
猩影「なにかあったんですか?」
鯉月「いや……その、」

少し気まずそうに口ごもる

猩影「?」
鯉月「猩影、すまなかった!」

ガバリと勢いよく下げられた頭に驚き固まる猩影

狒々「……」
猩影「え」
鯉月「お前の家族を…仲間を救えなかった」
猩影「鯉月…兄」

鯉月「狒々様だけしか…救えなかった。救うっつったって、解毒もまともにできねぇ半端な処置だった。結局…鴆に任せちまった」
猩影「……」
鯉月「ほんとにすまねぇ。」
猩影「…………鯉月兄、頭上げてください。」
鯉月「……」

猩影「たしかに、帰ったら家はあんなになってるし……オヤジも鯉月兄も居なくて心配したし、不安だったけど……本家からの連絡で、オヤジも鯉月兄も無事だって聞いて、安心したんです。」
鯉月「…っ」
猩影「鯉月兄は、優しいから…自分の家族じゃないけど、自分の大切な人の大切な人も守ろうとする。それに関しちゃ無茶だと思うし、無謀だとも思いますけど……でもオレ鯉月兄のそういうとこ好きなんです。まぁ、そういう人だから精神面で心配してたんすけど」

狒々「キャハハハ、熱烈な告白じゃのぉ」
猩影「茶化すな!」
狒々「まぁええじゃろ?…のぅ、月の坊。たしかにワシの仲間は助からんかったが、ワシは助けられた。それでえぇと、ワシも…猩影も言うてるんじゃ。自分のことを責め過ぎるなよ」
鯉月「………ありがとう」
狒々「なぁに、気にせんでええ。ワシは月の坊が居らんかったら……死んでしもうてたかもしれんしなぁ」
鯉月「……」
狒々「じゃから……礼を言うのはワシじゃ。ありがとう、鯉月。お前さんのおかげで、息子を……猩影を独りにせんですんだんじゃ」
鯉月「っ……あぁ」

狒々「お?泣くか?泣くのか?」
鯉月「な、泣かねぇよ!!」
狒々「キャハハハ、その姿の月の坊は口が悪いのぉ」
鯉月「るっせぇ」

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琥珀(プロフ) - まなぽんさん» ありがとうございます!ゆっくりではありますが、書いていきますので何卒((*_ _)) (2021年4月27日 23時) (レス) id: cf9df224b8 (このIDを非表示/違反報告)
まなぽん - とても素敵です!ありがとうございます(*´-ω-))ペコリ。 (2021年4月16日 22時) (レス) id: 89e9e36438 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - たまごボーロさん» よかったです(*´-`) (2020年8月11日 21時) (レス) id: 4892fbb03e (このIDを非表示/違反報告)
たまごボーロ(プロフ) - 直りました!ありがとうございます! (2020年8月11日 21時) (レス) id: c5a7976f82 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - たまごボーロさん» ご報告ありがとうございます。少し修正してみたのですが、如何でしょうか? (2020年8月9日 22時) (レス) id: 4892fbb03e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琥珀 | 作成日時:2020年5月2日 17時

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