アーヤ迷子になる ~来たよ東京~

第21話 ページ23

『可愛いぃ！！ねぇ、何歳なのお？せー高いねぇ』
『ちょっと今うちら暇しててさぁ、付き合ってくんない？』


あらまぁ、随分大きな声で話してますな

とりあえず、九蘭達を救出しようと近づいたものの、翼さんが、

『ごめん、ちょっと人が多いところ俺も無理なんだ、それなのにこんなきっつい匂い、耐えられない』

真顔でさっきのベンチに戻って行ったぜ
翼しゃーん！



『···/あ、えと、その、』

九蘭はなーんにも話そうとしないし、(がっつり無視)叶が相手しなきゃいけないことになってる

もう半泣きやん

嫌がってんの気づいてやれねぇかなぁ、

九蘭が精一杯睨んでいるのにも関わらず、懲りずに話しかけ続けるケバ女子



俺が急いで助けに向かおうとした、その時

『はーい、そこまでー！』
ケバケバ女と、叶、九蘭の間に、1人の男子が割って入った





えー、


さっきまでベンチに座っていた、翼さんがいない

匂い、きついんじゃなかったっけ？笑


『何よー！今話してるのみえないのぉ？邪魔しないでよね！』

ケバ女1が反撃する

『ごめんなさい、こいつら俺達の連れで、すっごい大事な用事があるんです。』

それを翼さんがサラッと返す

『そーなんですよー、』

そこに俺も加入して、九蘭と叶の前に壁を作る

叶が、震える手で俺の服の裾を掴んできた
その手を、安心させるようにとんとんたたく

とたんに、背中にかなりの勢いで、叶がへばりついてきた

い、痛い、頭ぐりぐりすんな、

九蘭は翼さんの影から頭だけ出してる状態

『おぉ！イケメン増えたじゃん！マスクの子もかなりのイケメンだし、このまま遊ぼーよォ！』

ま、マジかよww

『僕達も遊びたいんですけどねぇ、今日はほんとにダメなんですよ、ね、また今度』

『えー？』

翼さん、すげぇ！
すげえくらいに棒読み！


『いいじゃんかぁ！』
ケバケバが、いきなりこっちに近づいてきた

げ！！！


『無理でーす、さよならぁー！』
その瞬間、俺が叶を、翼さんが九蘭を引き連れて猛ダッシュ！！


そのまま一気に引き離す

もう、ケバ子さんの姿が見えなくなったくらいで、ようやくストップ

ここまで来ればいいやろ、


『翔くん、ありがとぉ！！！！！泣』
『おぉぉぉぉ？！！ｶﾞｯｼｬｰﾝ(抱きつかれて倒れる音)』

『翼さん、やっぱかっこいいっすよね』
『え？笑 ありがと笑』

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