捕まえられた ページ33
11月1日、松田が私のいる捜査一課に転属した。
数日間に渡って刑事部を覗いて見れば、…なんだアイツ。
態度はデカいし、口は悪いし。ほんとに警察官か?と本気で疑いたくなるレベルの横暴。
佐藤ちゃん、ゴメン…
あー私のカワイイ後輩がぁ…佐藤ちゃんは捜一の高嶺の花なんだよ!!?何してくれてんだ松田コノヤロー!!!!
人間に戻ったら、上司権限であんな事やこんな事してやろうかしら。
なんてしょーもないことを心の中で叫んでしまう。
『(…松田、なんか生き生きしてる)』
佐藤ちゃんと一緒にいる松田は、どこか松田らしい?というか制限なくやれてる?
…まあ、刑事が好き勝手やるって言うのは全くいい事じゃないんだけど。横暴とか言語道断だし
『はあ…』
考えてもしょうがない、萩の所戻ろ。
…なんか、前にもこんな事自分で言ってたっけ…
"松田が松田じゃないみたい"
『(不味い不味い…こんなんじゃ、当日ちゃんと動けない。助けることなんかこれじゃでき、)』
「何やってんだよ。…こんな所で」
いつの間にか浮いていた軽い体、数十cmほどの距離から発せられる音たち。
…、この匂い、この声…嗚呼
『松田…』
火照って熱を帯びた体、弾んで止まない胸…まるで初恋を仄めかすようなこの、高揚感。…
『すきだなあ…』
「っ…
俺もだよ。」
私は松田陣平が好きだ。
絶対に死なせるもんか
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作者名:わわまま x他1人 | 作成日時:2024年3月16日 21時