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『お願いします』
本に目を向けたままそう返事するが、しばらくの間何も喋らなかった。
「はあっ…!?え、いいのか…?」
『"いいのか"って、…私だって、アンタのこと…すきなんだけど…。っ…』
言ってる内に恥ずかしくなって、後半は声も小音で口元を本で隠しながら言ってやった。
言い終わった瞬間、気が付けば松田に抱きしめられていた。
「…好きだ」
『…私も…。』
そう言って、
「離さねえ、ぜってえ離さねえ…ほわになっても離さねえし、絶対守る」
そっか…当の本人なのにあの事忘れてたわ。
あれから4年経ったが、何も起こってない。そんなにも長期な物だとは、私は思ってもみなかった。
『次…松田じゃないよね』
「俺は死なねえよ」
もし次が松田なら、失敗したとしたら…
そんな不安を募らせながら、最愛の人と初めて一緒に眠りについた。
※※※
"今回は少し、力をやろう。この力は1度きりしか使えない、次へと先送りも可能だ"
______…今、使う
"いいだろう"
※※※
体が軽い、久しぶりの感覚だ。目視しなくても分かる。
おい、起きろ。懐かしのお腹踏み踏みをしてやった。
「ん…ん?…嘘だろ…」
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作者名:わわまま x他1人 | 作成日時:2024年3月16日 21時