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その後、店員さんによって呼ばれた警察官と少し話して事情聴取することとなった。勿論、零は身分を隠して





『ご苦労様でした!!』





「こちらこそ、お休みの日にありがとうございます…あなたも危険を承知の上で、ご協力感謝致します」




「いえ、僕はただ護身術を嗜んでいる身なだけで。少しでも役に立てたなら光栄です」




「そうですか、良い心掛けですね。それでは私はこれで」





『…はあ、何とかバレなかったね』




と安堵を顕にしていると「僕の事よりも」と、少しお怒りの声が。




「もし僕が来なかったら、無茶してただろ」




と、デコピンされた。いってぇな、ベビーフェイスゴリラ。ちったぁ自覚しろ




『ごめんなさーい』




反省してない返事。だって仕方ないんだもん





「全く…目を離すとすぐこれだ、(ヒロ)にもまた言ってお、」





『ありがとう零。やっぱり零は私のお兄ちゃんだね』




凭れるように零に抱きつく。なぁんか…久しぶりだな、この安心感。




『うーん零がいる…』




「なんだそれ、」




と言いつつ、優しく頭を撫でてくれる。





『(大好きだなぁ…でも、足りない)』





あと1人、足りない。





「A?電話鳴ってるぞ?」





『(誰…?)』




スマホをバッグから取りだし、零をまだ逃がさないように左腕の袖を掴みながら操作する。




『おはよ、』




「…はよ、昨日は遅くまで悪かったな」




『別に気にしてないよ、』




「そうか、…」





『…どうしたの?』




「…別になんでもねえよ、じゃな。」




そう言って掛けてきたくせに数秒で切りやがった。ま、いつもの調子だから気にしないけど




「相変わらずだな。松田のヤツ」




『…そうだね』




「…初めて見たな」




『何を…?』




「いや、…なんでもないさ」





「(Aの恋をしてる顔、なんてね)」

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作者名:わわまま x他1人 | 作成日時:2024年3月16日 21時

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