戻った ページ14
「マジで、ほわいるじゃねえか」
「だからそう言ってんじゃん」
爆発後、強い揺れに耐えながら何とか階段を降りてみれば、目の前にはサングラスを掛け飄々と佇んでいる松田が。
「お前が萩を救ったのか…」
『ワンっ!』
元気よく返事してみれば、私を抱えている萩ごと強く抱き締める松田。
「陣平ちゃん!?どうしたの…?」
『(…苦しい…成人男性2人の胸板に押し潰されて死んでまう…)』
「馬鹿がよ…」
そう呟く声は少し、鼻声に聞こえた。
「あっ、もしかして泣いてくれてる?」
「うっせえぞ!!」
『(泣いてることは否定しないんだ…って悠長なこと言ってる場合じゃない、まじで死ぬ…)』
「分かった分かったから、ほわちゃんが死んじゃうよ」
「ふんっ」と言って萩を離し、息苦しさから解放され、自然と思いっきり息を吸った瞬間。妙な浮遊感を覚えた。
すると体は急成長を始め、手足はもちろん胴体までもが大きくなり、やがて人体へと進化した。
『え…』
「「は?」」
松田のサングラスを覗き込めば、そこには3ヶ月前の私の体が反射していた。
『…も、どった?』
「「はああああああぁぁぁああああああ!!?!」」
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作者名:わわまま x他1人 | 作成日時:2024年3月16日 21時