今宵は月明かりに【Kota.Y】

アル・スハイル・アル・ムーリフ ページ39

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そんなこんなで新シングルの発売が決定し、

あれよあれよと話は進み、

あっという間にシングル発売日。


LILYことAが描いた詩に、

その歌詞をみて俺達が想像した

それぞれのイメージを書き出し、

光が中心となって

LILYとも手紙でやり取りしながら

楽曲を完成させた。

…正直、手紙で光とAがやり取りはしてたけど

光は家に来て、散々Aに言うから

手紙より伝わってたとは思うんだけど。

光からしたら憧れの大好きなLILYさんと

楽曲作りとか堪らないんだろうな。

…結構会ってるAだけどさ。






『いよいよ、発売日だね〜。』

「シングル発売決定の時も騒がれてたけどね。」

『有名人だね〜。』

「お前がな。」

『歌詞書いてるだけなんだけどね〜。』

「幻なんだと。」

『ここにいるんだけどね〜。』

「こないだもこのやり取りしたよ。」

『でも、光くんと楽曲作りとかいい経験だったな』

「光も喜んでたよ。」

『ほんと〜?』

「LILYが好きすぎてうるさいからね。」




＊＊＊




「…すき。」

『しってる。』

「Aは?」

『普通。』

「ホントは?」

『…好きだよ宏太。』

「………不意打ちは心臓に悪いよ。」

『はいはい。』







出会いは不思議だったけど、

まだまだ不思議は残ってるけど、

これから解いていけばいいよね?

ずっと一緒にいられるんだからさ。



きっと、出会った時と同じ、

あの時と同じ、

綺麗な月と輝く星が、見守ってくれるから。

ずっと、好きだよ。

愛してる。A。







『今宵は月明かりに』 …Fin♡

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