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1/20,コロラド州 アスペン コテージ no.2 ページ8

そして彼はコテージの扉を開けた。中の様子が少し見えた。リビングルームのようで、ノルディック柄のラグの上に茶色い皮のソファと木製のテーブルがあった。

 ソファに2人の人間がいた気がしたけど、歩夢くんに隠れる形になってしまったので、よく見えなかった。

「歩夢ー!遅かったなー!」

「なんかトラブル?」

 2人の男性の声が聞こえてきた。親しげで取り繕っていない声音が、彼らと歩夢くんが気心がしれた仲だとわかる。

「ん。少しね」

 相変わらず落ち着いた声の歩夢くん。しかしやはり、どこか気が安らいだようだった話し方だった。

 ホードも戻ってきたし、お友達にも会えたから安心したんだろうな。

「今日から調整入るって聞いてたのに来ないから心配して…ん?」

 歩夢くんの後ろに隠れていた私の存在に気づいたのか、部屋にいた2人のうちの1人が首を伸ばして私の顔をのぞき込んだ。 黒髪短髪の、元気そうな青年だった。私と目が合って、驚いたようだった。

「あ、あの。えっと」

 …何を言うか考えていなかった私は口ごもる。すると。

 彼は軽快な仕草で歩夢くんの頭を軽く小突いた。…え、なんで。

「…いって。何すんの来夢」

 大して痛がる素振りもなく、歩夢くんは尋ねる。…あ、この人が来夢くんか。

 そうすると、もう1人のロン毛で犬っぽい子が友基くんか。

 来夢くんはちょっと怒ったかのように、歩夢くんに詰め寄る。

「おい! 歩夢!」

「…何」

「遅れてきたと思ったら! なんだよその子は! どこで捕まえてきたの!? その…なんだ! ずるいぞ!」

 よくわからないことを言う来夢くん。その後ろでは、友基くんがくくっと笑いを堪えていた。

「…あのな、来夢」

「いつも歩夢ばっかりモテてずるい! そんなに興味無いくせに! 俺だってかわいい子引っ掛けたい! 」

「だからさ、来夢」

「ねえねえ! 歩夢のどこがいいの!? 顔!? クールなとこ!? スノボの腕!? ねー!教えてー!」

 今度は私に詰め寄ってくる来夢くん。私は後ずさって、たじたじになるしかなかった。

 …すると。

「まー、落ち着けよ来夢。歩夢はナンパとかしないだろ」

 苦笑を浮かべながら、友基くんがぽんぽんと来夢くんの肩を叩く。

「え、お、おう」

 彼の言葉に少し自分を取り戻したらしい来夢くんは、私に近づけてきていた体を一歩後退させた。

 そして歩夢くんは面倒そうに嘆息してから、話し始めた。

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設定タグ:夢小説 , 長編 , 平野歩夢   
作品ジャンル:恋愛
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chopomuupimuu(プロフ) - こんばんは、以前、読ませていただいていたものです。読みたいと思って、検索したら、パスワードを入力してくださいと出ました…よかったらパスワード教えてください🙇 (1月18日 23時) (レス) id: 6e5665fccd (このIDを非表示/違反報告)
泰人(プロフ) - ぽんぽこさん» ずっと探してくださっていたのですね!消えてしまっていたようですみません……。また探して呼んでくださるなんて嬉しいです!続きを更新中なので、読んでくださったら幸いです。コメントありがとうございました! (2022年3月7日 15時) (レス) id: b87ce5cd96 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぽこ(プロフ) - 何年か前に読ませていただいたのですが題名なども覚えておらず、うろ覚えな記憶を辿ってずっと探していたお話にまた巡り会えて嬉しいです!復活してくださりありがとうございます! (2022年3月6日 13時) (レス) id: e9223fbd65 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:泰人 | 作者ホームページ:http://walktodream.blog.fc2.com  
作成日時:2022年2月17日 18時

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