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もういいです 5 ページ7
｢とにかく練習戻んぞ？｣
猛の言葉に瞬己､優希､剛は私に背を向け体育館へと戻って行った｡
｢私…､何もしてないのに…｣
涙が出て来て止まらず､私はその場で一人しゃくりあげていた｡
その様子を一雅が見ていたなんて気付くこともなくて｡
私は顔をじゃぶじゃぶ洗って泣きじゃくったことがバレないようにし､ドリンクの入ったカゴを持って体育館へと向かった｡
｢菜華…｣
角を曲がった所で一雅に声を掛けられた｡
｢一雅…｣
私は目を合わせられずに視線を下にやり地面ばかり見つめていた｡
一雅が私のことを頭のてっぺんから足の先までじっと眺めていた｡
胸がざわざわする｡
一雅も私を疑ってるの…？
私がまどかちゃんに嫌がらせしてるって､今もまどかちゃんを虐めてびしょびしょにした…って､そう思ってるの…？
黙ってないで何とか言ってよ…？
どうして何も言わないの…？
言葉を発しない一雅に､私の不審は募るばかりだった｡
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作者名：Musashi | 作成日時：2017年3月24日 10時
