【ハイキュー】信じてくれないんだったら､もういいです【和久谷南】 (ページ6)

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もういいです 4 ページ6

｢どうした､何かあったのか…っ!?｣

部員たちがこちらへと駆け寄ってきた｡

優希､瞬己､剛､主将の猛もいた｡

タイミングよく水道から離れ､顔を上げたまどかちゃんは､顔を覆って泣き出した｡

｢うぅ…っ､ぐすっ…､鎌先先輩がぁ…｣

｢鎌ちがどうしたんだ…？｣

まどかちゃんに尋ねるのは私のことを鎌ちと呼ぶ優希｡

｢私に仕事押し付けてぇ…｡断ったら先輩の言うことが聞けないの…？って…､全開にした水道に私の頭を突っ込んでぇ…｣

え？何？それどういうこと…？作り話するにも程があるでしょ…？

｢後輩にそんな事してんのか？｣

問い詰めるような口調の瞬己｡

え？まさか瞬己はまどかちゃんの作り話を真に受けてるわけ…？

｢ち､ちが…っ｣

私が口を開こうとした所を猛の発言によって遮られてしまう｡

｢あれほどマネージャー間の不仲はチームの士気に影響するし部としても困るって言ったのに…｣

｢違う｡私はやってない｡まどかちゃんが自分でやったんだよ｣

私はそう弁解した｡でも瞬己も優希も猛も軽蔑したような眼差しで私のことを見下ろしている｡

｢夏村はとにかく着替えてこい｣

猛に言われてまどかちゃんは泣いて走り去る…素振りをした｡

去り際､顔を覆う手の隙間から見えた目は笑っていた｡

｢マネージャーはマネージャー同士協力しあってやってくれ｡俺たちは真剣にバレーやってるんだからよ｣

猛の言葉に､私だって真剣にマネージャーの仕事してるつもりだし､部活に取り組んでいるつもりなのに…｡

私がまどかちゃんに嫌がらせしてるって思ってるんだもんね｡

私のことは信じてくれないんだもんね？

あ～あ､惨めだなぁ…｡

私の頬を涙が濡らした｡

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