【 帰り道 】 ページ4
湧side
湧「ほらもう帰んぞ」
『うん、』
俺とAは家が近くて昔から一緒に帰ってる。
近いといっても1駅分あるかないかくらい離れているけど、昔から1人で帰らせるのが心配で極力家まで送り届けてる。
いつもなら寄り道しよ！だとかひっついてくるのに元気がないA。
少し歩き方に違和感を感じて足元を見ると新しい靴。
湧「A、そこ座りな。」
『え、』
幸いまだ事務所を出ていなかったから近くの椅子に座らせて靴を脱がせる。
湧「うわ、血出ちゃってんじゃん」
早く言えよな、なんて言うけど変なとこ気にしちゃうやつだからきっとこれからもこう。
湧「ほんとお前俺いてよかったね。」
血まで出して痛そうなのにそんなことないふりするAだから、他のメンバーじゃ気づかないだろう。
痛そうだけどできることは少ないから絆創膏を巻いて靴下を履かせる。
『ありがとわくくん』
ほんとはすぐにおんぶでもしてやりたいけど、都心でそんなことしてたら目立ってしまう。
湧「駅までがんばれる？」
『がんばる』
駅までゆっくり2人で歩いて仕事終わりの人たちで混み合った電車でひとつだけあいた席に座らせる。
怪我とか関係なくもう何年もこうしてるからいつもの光景だけど、下から見上げてくるから笑えば嬉しそうににこにこするのはずっと可愛い。
ほんとはもう一駅行った方が俺の家には近いけどAの最寄りで一緒に降りて。
湧「ん、」
『え？』
湧「足引きずってるしさっきより痛いだろ、乗りな？」
乗りやすいようにしゃがんで背中を見せれば一瞬戸惑ったけど嬉しそうにくっついてくる。
湧「相変わらずほんとに軽いなー」
『わくくんにおんぶしてもらうの久しぶり！』
新しい靴で靴擦れしてしまったからかちょっと元気がなかったAの嬉しそうな声が聞こえて安心。
『小さい頃よくこの道おんぶしてくれたよね』
湧「A小さかったなー、今もだけど。」
『うるさいよ』
小さい頃は今よりも体力もなくて眠たそうにフラフラしてるのが危なっかしくておんぶしてやったっけ。
湧「寝ちゃったA引き渡したらAママいつもお菓子持たせてくれてたなー」
『最近あってないわねーっていってたよ』
湧「まじ？挨拶して帰ろうかな」
結局この後ご飯もご馳走になって帰った。
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ちょる(プロフ) - いつも素敵な湧くんとの物語ありがとうございます！いつも楽しみに読ませていただいております！リアルな感じと湧くんの甘やかし方にキュンキュンが止まらないのでこれからも楽しみにしてます❕♡ (2023年1月17日 23時) (
レス) id: 5829697164 (このIDを非表示/違反報告)
なんにゃむちきん - 更新ありがとうございます！とっっても最高です♡これからも愛読させて頂きたいです！！ (2022年10月2日 20時) (レス) @page6 id: adc5bfad65 (このIDを非表示/違反報告)
なぁち(プロフ) - さいこーです、、、 (2022年10月2日 5時) (レス) id: ee9901d79b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海 | 作成日時：2022年9月28日 2時
