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約束 ページ13

今日はクリスマスイブ


世の恋人達が肩を寄せ合って幸せそうに歩く日


そして私にとっては何年かぶりの悟とのデートの日でもある


「はずなんだけどなあ…」


待ち合わせの場所である公園のベンチに座り空を見上げる


今朝から一向に悟との連絡がつかないのだ


事故にでもあったのかと気が気でない


そこへスマホに通知がくる


「!悟からだ。」


私はすぐさま内容を確認する


が、そこには


ごめん、どうしても急用の任務が入ったから今日は会えなくなった。本当にごめん。


信じたくない言葉が並んでいた


「ほんと、タイミング悪いなあ…」


目頭が熱くなるのを感じながら震えた手で返信をする


A大丈夫、また今度ね。任務頑張って!


「ん、もうすぐ充電無くなっちゃうや。」


そこからはスマホを見ないように、洋服のポケットに突っ込んだ


とぼとぼと来た道を戻っていく


気付けば夕方になっていた


「あ、雪だ」


明日はホワイトクリスマスかな


なんて思いながら不意に立ち止まると、その瞬間イルミネーションの明かりがパッと付く


「…綺麗だなあ。」


周りの恋人達は幸せそうな顔をしてイルミネーションの明かりに照らされている


私も、悟と見に来たかったな


「なんで今更…もう慣れたはずじゃん。」


そう呟きながら人混みの中しゃがみ込むと、首に暖かい感触がした


「なにしてるんですかAさん…風邪引きますよ。」


顔を上げると私にマフラーを巻く恵がいた


「恵、どうしてここにいるの。」


「俺は自分用のケーキ買いに来ただけです、誕生日の分もついでに。Aさんこそ、どうしてこんなところにいるんですか。」


そっか、一昨日は恵の誕生日


大事な人の誕生日忘れるなんて


私、自分のことばっかで本当にだめだな…


「そうだったね…ほんと、何やってんだろ。」


その瞬間涙が溢れ出した


「… 五条さんは?」


「任務だって、連絡きたの。だから仕方ないなと思いつつ落ち込んでるとこ。」


「…なら、俺と一緒にいてください。」


「え…」


思わず声を漏らす


「俺の誕生日、ついでに祝ってくださいよ…だめですか?」


「だめじゃない…むしろ喜んで。」


「ならその涙拭いてください、ほら。ケーキ買いに行きますよ。」


そう言って私の前にハンカチを差し出してくれる


「ありがとう、恵。」


涙を拭きながらそう言うと


「…別に、幼馴染なんで。」


恵は照れくさそうに目を逸らした

幸福感→←懐かしくて



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ぽゆお - 面白い! (2021年8月21日 20時) (レス) id: 1ae4b37a35 (このIDを非表示/違反報告)
菜ノ花桜(プロフ) - 苺ミルク飴さん» 嬉しい感想ありがとうございます!これからも地道に更新続けるので、よろしくお願い致します。 (2021年1月18日 18時) (レス) id: 99ef0c82f2 (このIDを非表示/違反報告)
苺ミルク飴(プロフ) - すごく面白いです!とても好みの作品でした。お体に気をつけ、更新頑張ってください!続きを楽しみにして待っています! (2021年1月18日 18時) (レス) id: 7e42020719 (このIDを非表示/違反報告)
菜ノ花桜(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます。見落としていました、申し訳ありません。 (2021年1月17日 15時) (レス) id: 99ef0c82f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜ノ花桜 | 作成日時:2021年1月17日 15時

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