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折り返し ページ24

硝子と飲んだ次の日、恵に連絡すると、すぐに電話がかかってきて説明をした


私が思った以上に落ち着いた様子であることに驚きつつも安心したようで、恵とは大晦日にゆっくり話すことになった


しかし、私の目の前では今、またしても困難な壁が立ちはだかっている


「A、あの時は言えなかったけど、やっぱ別れるとか無理。僕なりにいろいろ考えたけど、僕は…」


悟がそう言いかけているにも関わらず、透過術式を使って逃げ出す


ごめん、悟


あの時から私の気持ちは決まってしまったというか


諦めてしまったというか…


そう思いながら高専を出て任務の場所へと向かう


まだ別れていない


その事実によりいっそう心の複雑さが増す


「ちゃんと最後まで話さないといけないのに…」


そう呟き、呪霊と向き合う


今日は大晦日


本来であれば今年中に話をつけるべきだったんだろうけど


長年引きずってきたことだ、そんなのもはや関係無い


「それに今日は恵と年越しするから、早く帰らないと…」


そう言って呪霊にトドメを刺す


「正直もう恵と二人で会うってことに関しても全く気にしてないんだけど…これって浮気に入るのか?」


素朴な疑問を浮かべながら帰路を歩く


いやでも幼馴染だし、ないない


単純思考のまま高専へ戻り報告書を作成する


出来るだけ透過術式を使ってバレないように行動しかせいか、帰り際まで悟には遭遇しなかった


「よし、恵に連絡しよう。」


A今報告書作り終わったから、先に家行ってて!


そう送るとすぐに返信がきた


迎えに行きます、買い物もあるので。


A恵は本当に律儀だよね…じゃあ一緒に行こっか。


そう言って校門前で恵が来るのを待つ


「Aさん。」


「あ、恵。早いね。」


「まあ、急いで来たんで。」


それじゃ行きましょうか、そう言って前を歩く恵の手は紅く冷えていて


思わず手を重ねた


「え…」


「あ…ごめん、寒そうだなと思って思わず…」


申し訳なさそうにそう言うと


「別に…Aさんがいいなら俺はいいです。」


そう言って私の手を握り返す恵の頬は


心做しか紅く感じた


「…恵、なんか頬も紅いけどそんなに寒い?」


「…そうかもしれませんね。」


「そっか、じゃあスーパーに着くまでに私があっためとく。」


私がそう言うと恵はありがとうございます、と言ってはにかんで笑った


そんな姿を、悟に見られていたとは知らずに

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ぽゆお - 面白い! (2021年8月21日 20時) (レス) id: 1ae4b37a35 (このIDを非表示/違反報告)
菜ノ花桜(プロフ) - 苺ミルク飴さん» 嬉しい感想ありがとうございます!これからも地道に更新続けるので、よろしくお願い致します。 (2021年1月18日 18時) (レス) id: 99ef0c82f2 (このIDを非表示/違反報告)
苺ミルク飴(プロフ) - すごく面白いです!とても好みの作品でした。お体に気をつけ、更新頑張ってください!続きを楽しみにして待っています! (2021年1月18日 18時) (レス) id: 7e42020719 (このIDを非表示/違反報告)
菜ノ花桜(プロフ) - ぽんさん» ご指摘ありがとうございます。見落としていました、申し訳ありません。 (2021年1月17日 15時) (レス) id: 99ef0c82f2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜ノ花桜 | 作成日時:2021年1月17日 15時

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