小さくなったらサングラスのお兄さんに拾われた。

35話 ページ36

乱歩「まあここから僕の独り言なんだけど
君のお父さん
石川…いや、旧名は心原Aさんは
家族を守るために処分を受けたそうだよ」




え、



乱歩「にしても考えたよね
自分の父親の名前を仮の名前として使うなんて…」



『…知ってる人なんていないと思ったから…』



乱歩「それほど警察に訴えたかったんでしょう？
自分の父親は無罪だったって」



凄い…な



『本当…流石過ぎるよ…名探偵…』



乱歩「この名探偵に不可能なんてないからね！」


私の考えていたこと全て名探偵の言う通りだ。


偽名のフルネームは全てお父さんの名前だ。



乱歩「公安はこれを知っているし
勿論謝ろうとしている
君がそれをどう取られるかにもよるけど」



『名探偵…聞いてもいいかな』


乱歩「？」


『どうして見ず知らずの
しかも敵の構成員を助けてくれるの？』


乱歩「ﾌﾌｯそんなの簡単だよ！
わからないの？馬鹿だね〜」


なっ…


『馬鹿は余計』


乱歩「そんなの決まってる
君が助けを求めていたから」


『！！』



乱歩「もっと君と早く出会っていれば
武装探偵社にスカウトして僕の弟子にしてたのに」




『……ありがとうけど私は』



乱歩「…わかってるよ」


その日の夜。



武装探偵社の社長、福沢諭吉が松田さんの家にやってきた。


私は事件に巻き込まれた子供だが遠い親戚(広津さんじゃない空想の人)が引き取ってくれることになった…と、いう話らしい。



松田「…よかったなA」


『……うん』


福沢「では、」


荷物はそこまでなかったから簡単にまとめられた。



『…陣平さんコレあげる』


私は陣平さんに今日描いた桜の絵を渡した。


松田「！！！コレ、なんで」


『じゃあね陣平さん』


松田Side



Aが渡した桜の絵




その桜は





俺と漆が初めてあった時の桜の木そっくりだった。




まさか…




Aが漆だったりしてな…



んなわけねぇか



松田「……」



また、会えるよな…

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