小さくなったらサングラスのお兄さんに拾われた。

27話 ページ28

体に異常はなくすぐに退院できた。




江戸川「大丈夫なのか？」




『大丈夫…じゃない…』




私の心は大丈夫ではなかった。





『……好きな人がいた』



江戸川「いたってことは…」



『……うん
もう死んじゃった
その死んだ彼にますます会いたくなってね…』



江戸川「…死んだ人間には会えねぇだろ」


『そうだね
それでも会いたくなるんだ
好きだから』


江戸川「けど…オールドファッション…お前…」


『陣平さんが好きなのか月陰漆であって私じゃないでしょ』


松田君が好きなのは月陰漆

大人の私。





『死んだら織田作(彼)に会えるかな…』


江戸川「ハァ？！死ぬなよ！！」


『冗談だよ江戸川君
何ビビってるのさ』


少なくとも…


『私を売った組織の内通者を殺すまでは死なないよ』


江戸川「…」







広津さん曰く、私が生きていることは広津さんは勿論、首相(ボス)と数人の幹部しか知らないらしい。



そして今日は幹部の人と会うことになっている。
多分、紅葉さんが来る気が…



？「よぉ…久しぶりだな漆」


『ア、アハハ…なんで中也さんがいるんですか』


てっきり紅葉さんが来ると思ってたのに…

油断した。


中也「随分可愛くなったじゃねぇか」

『まあ……紅葉さんは？』


中也「姐さんは任務」

そうなんだ…


中也「内通者の件なんだが
目はつけてある」

『そう…ですか…』

中也「例の組織の壊滅計画は会議の話に出てる…壊滅させるのも時間の問題かもな」

そっか…よかった…


中也「…ヨコハマ戻らねぇのか」


『……私を保護してくれた人がいるから
今はその人の側を離れたくないんです』


中也「そうか」


？「あれAちゃん？」


ゲ…スコッチ(緑川さん)


緑川「その人…Aちゃんの知り合いなの？」


中也「あ？誰だ手前…」


『漆お姉さんの仕事仲間のお兄さん』


緑川「なるほど［オールドファッションの仕事仲間…やっぱり彼女はNOCだったのか…］」


中也「…［コイツ、黒の組織のスコッチだろ
俺達になんの用事だ…］」


『中原さんそろそろ行こ』


中也「！あ、嗚呼そうだな…じゃあな────
公安」


緑川「っ！？！」




『中原さんって…性格悪いですよね…
私まで怪しまれるじゃないですか(というか、緑川さんって公安警察の人なんだ…)』


中也「手前は公安警察にもう目ェつけられてんだろ」

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