小さくなったらサングラスのお兄さんに拾われた。

26話 ページ27

松田Side





Aを撃った犯人はすぐに捕まった。




犯人曰く、「自分の家族を絶望させ挙げ句には皆殺しにした月陰漆にそっくりだったから」



そう言った。



確かに…漆にAはそっくりだが…





佐藤「月陰漆…って誰かしら…」


高木「誰ですかね…」


松田「俺の幼馴染」


佐藤、高木「え…ええええ！！！！」


なんでそんな驚いてんだ…


佐藤「幼馴染って萩原さんだけじゃないの？！」


松田「ハギは小学生のとき
漆は幼稚園のとき引っ越ししちまった幼馴染だから
ハギも漆のこと知らねぇよ」


Aは意識を失って病院に運ばれた。


意識はないが、一応無事だそうだ。



よかった…


漆Side







「漆はどうしてポート・マフィアに入ったんだ？
本当の父親は警察官だったらしいな…」



『らしいね…けど私は正義被りの悪が嫌いなの
ポート・マフィアに正義なんて概念ないでしょ？
だから入ったの』


カクテルをグッと勢いよく私は飲み干し私の隣に座る赤髪の男、織田作に言った。



『実際そうでしょう？
確かにポート・マフィアは犯罪組織
けれども警察でも見て見ぬふりを振りをするヨコハマでの悪事は絶対に許さない
警察官なんていてもいなくても(((織田作「酔いすぎだぞ漆」そんなに酔ってない…けど…少し言い過ぎたかも…』


織田作はいつも私の話を聞いてくれた。


同じ構成員として気が合う話が多い。


織田作の話も面白いし聞いていて楽しい。





ずっと




続いてほしかった。




この生活が





「月陰、首相(ボス)からの命令だ
近年ヨコハマをうろつく米花町を中心に暗躍している組織に潜入しろ」


その瞬間


崩れ落ちた。




織田作が亡くなったと聞かされたのは織田作が亡くなって半年が経った頃だった。
私が潜入任務なんて行かなければ織田作は助けられた。

嗚呼…私は…



今死ねばきっと…




織田作の元に、



『おだ…さ…く』



織田作






お前に恋心を抱いてしまったことを許して




そしてもう一度

　

もう一度アンタと酒を飲みたい。










目が覚めるとすぐ横に松田さんが座って眠っていた。


お仕事…大丈夫なのかな…


『…陣平さん』


松田「！……よかった…」


陣平さんは私を抱きしめた。


松田「悪い…守れなくて…」


『…ううん大丈夫』

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