二十八行目 ページ28
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「なんでそんなことで喧嘩してるの」
「そんなことじゃないもん…」
「そんなことではない」
いやそんなことだよ、と言おうとした私を止めるかのように、大平くんが肩に手を置いた。
「もうこれ以上俺たちにはアイツを止めることはできなかった」
「ごめんな大葉」
そう、瀬見くんと大平くんは供述した。山形くんと天童くんは、俺には無理です！とでも言いたげな顔をしている。気がついたらさっきまでいたはずの白布くんたちは、めんどくさい気配を感じ取ったのかもう私たちとは反対側の場所に移動していた。このやろう。
確かに、私が大声を上げながら若利くんのスパイクを受け止めきれなかった時、みゆきちゃんは暴れていたけど、それと何か関係があるんだろうか。
「私また若利くんがスパイク打つところ見たいな。みゆきちゃんもみたいでしょ？」
「別に見たくない」
「ええ……私は若利くんとも仲良しだし、みゆきちゃんとも仲良しだよね？これじゃだめなの？」
「ジェラァ…」
「これじゃだめなのね」
これじゃだめです。とみゆきちゃんが付け足して、ぷいっと若利くんを睨み付ける。え〜なんでみゆきちゃんはこんなにぷんぷんしてるんだろう。私にはわからなくて頭を捻る。それに果敢に応戦する若利くんに、「喧嘩はだめだよ」と言ってみたものの、効果はあまりない。バチバチと火花を散らす二人に私ができることなんて何もないみたいだった。二人の間に割って入ってみたものの、私なんていないも同然だ。
「私はみゆきちゃんが一番大好きよ」
「はい勝った」
「………」
「女の子の中で」
「！」
「やだ…全ての生物を淘汰して一位がいい…」
私がみゆきちゃんの手を取ると、彼女が上から私を覗き込む。それからぎゅうっと抱きつかれて、彼女は「やだよーやだよー」と子供みたいに駄々をこねた。若利くんの顔つきが更に険しくなった。まあ、随分とこわいかおだわ。
「どうしたの」
みゆきちゃんの背中をさすりながら、彼女から香るいい匂いを堪能してると思考を放棄しそうになる。彼女の声色は本当に小さい女の子みたいで、色々と上手だなあと感心してしまう。今ここにいるのは寂しさを表に出した一人の女の子だ。
「Aちゃん俺は？！おれはー！？」
あー！？さとりちゃん！？この声はさとりちゃんだ！やったー！
「さとりちゃんのことも大好きよ！」
私の救世主の声はいつもより明るめで、私は彼が場を和まそうとしてくれている涙ぐましい努力をすぐさま感じ取った。
さとりちゃんはいつも、私が困っているときに助けてくれる。
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あゆむ(プロフ) - 僕達はエンジェルさん» はじめましてー！小学生の頃から！？！すごい…拝啓シリーズも歴史ある作品になってきた気がしました、、笑この作品で若利を知っていただけて更に最推しだなんて嬉しいです！作者冥利に尽きます；；ありがとうございます！おかげさまで更新頑張れます！ (2020年9月16日 20時) (
レス) id: 67cd23fa6a (このIDを非表示/違反報告)
僕達はエンジェル(プロフ) - あゆむさん、はじめまして。小学生の頃から此方の作品を読ませていただいています。此方の作品こそ、私が若利くんを知ったきっかけなんです。今では推し。ハイキューの中では最推しとなってます。このシリーズ、大好きです。愛してます。応援してます！！ (2020年9月12日 23時) (レス) id: d588c749f9 (このIDを非表示/違反報告)
あゆむ(プロフ) - 白猫さん» はじめまして！！読んでくださってありがとうございます；；めちゃくちゃこだわって書いてきたのでそう言っていただけてほんとうに嬉しいです…；///；これからも更新頑張れます！ありがとうございます！ (2020年8月21日 23時) (レス) id: 67cd23fa6a (このIDを非表示/違反報告)
白猫(プロフ) - はじめまして。先日この小説に出会うことができ、ゆっくり噛みしめながら読ませて頂きました。書き方や表現の仕方が私の好みドストライクで本当に大好きな作品に出会えて嬉しいです(o^^o)これからも、あゆむさんの描く若利くん拝ませてください！ (2020年8月13日 7時) (レス) id: 82d1d6768d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あゆむ
| 作成日時：2020年7月31日 18時
