十一行目 ページ11
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「すごい試合だった!!!!」
わたし、あなたに勉強を教えることくらいしかできなかったから。
「みんな絶好調だった!!」
わたし、寝ているあなたを起こすことくらいしかできなかったから。
「試合見せてくれてありがとう!」
わたし、あなたに助けてもらってばっかりだったから、
「世界で一番かっこよかったよ!!」
わたしは今、応援しかできないけど
「若利か」
「若利だな」
「もっう、…なんでみんな茶化すのお、ひぐ」
「ああも〜せっかく大きい声だしたのにね」
なあお前ら。なあ?ってみゆきちゃんが言うと下にいる彼らはみんな静かになった。このおって思ったけどそこまで気が回らない。
涙が落ちるたび、隣で拭ってくれる友達の笑顔はうつくしい。「Aちゃーん」と下から私を呼ぶ声は、入学してからというもの、ずっと、いつも優しかった。
「俺たちのことずっと見ててくれてありがとうね」
「ゔゔ、まって、…やめて、それ以上は目がおかしくなる、」
「Aちゃーん泣かないで!」
「大葉明日目痛くなっちゃうぞー?」
「あはは、こっちが冷静になってくるくらいだな」
「A」
「はい゛」
「もう泣くな」
視界が滲んだその先で、あのひとは笑っていたんだろうか。どんな顔をしていたのか、わたしはこのとき、全くわからなかった。いつかのような優しい声だけが、私の鼓膜をゆるやかに揺らしていた。
明日は
ですが、私は立派な医師になれているのでしょうか?
「「あ」」
「「あ」」
そんな事ある??って隣にいたみゆきちゃんが呟いた。私も正しくそうだと思う。彼らと目が合うと、一瞬たりとも目が離せなかった。本能的に、目を離したら即、負けだと感じたからかもしれない。
「はっはーん!!お前の彼氏の負けっ面とくと見させてもらった!」
「ほんとにうんこ野郎だな」
「ヴ!!!及川くんのばか!!まだ彼氏じゃない!!」
及川徹と岩泉一はこういう時によく現れる。
「なあ゛に!?なんでいる゛のっ!?」
それは表彰式を終え、混雑を避けたくてみゆきちゃんと二人、足早に会場を出たところすぐに起こった。「今日もラーメン!?また!?」「今思いついただけだろ。んな大袈裟な」などと言い争いをしている彼らが、私たちの目に、それはもう目の逸らしようがないくらいしっかりと映ってしまった。
「ハッ別にいてもいいだろどっちかの負けっ面が拝めんだかんな!!前回はトビオの見たけど今回はウシワカのが見れて俺は大!満足!!」
「ひどい!!なんで人なの゛!!」
「ヤッバ。マジでウンコじゃん」
「それな」
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あゆむ(プロフ) - 僕達はエンジェルさん» はじめましてー!小学生の頃から!?!すごい…拝啓シリーズも歴史ある作品になってきた気がしました、、笑この作品で若利を知っていただけて更に最推しだなんて嬉しいです!作者冥利に尽きます;;ありがとうございます!おかげさまで更新頑張れます! (2020年9月16日 20時) (レス) id: 67cd23fa6a (このIDを非表示/違反報告)
僕達はエンジェル(プロフ) - あゆむさん、はじめまして。小学生の頃から此方の作品を読ませていただいています。此方の作品こそ、私が若利くんを知ったきっかけなんです。今では推し。ハイキューの中では最推しとなってます。このシリーズ、大好きです。愛してます。応援してます!! (2020年9月12日 23時) (レス) id: d588c749f9 (このIDを非表示/違反報告)
あゆむ(プロフ) - 白猫さん» はじめまして!!読んでくださってありがとうございます;;めちゃくちゃこだわって書いてきたのでそう言っていただけてほんとうに嬉しいです…;///;これからも更新頑張れます!ありがとうございます! (2020年8月21日 23時) (レス) id: 67cd23fa6a (このIDを非表示/違反報告)
白猫(プロフ) - はじめまして。先日この小説に出会うことができ、ゆっくり噛みしめながら読ませて頂きました。書き方や表現の仕方が私の好みドストライクで本当に大好きな作品に出会えて嬉しいです(o^^o)これからも、あゆむさんの描く若利くん拝ませてください! (2020年8月13日 7時) (レス) id: 82d1d6768d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆむ | 作成日時:2020年7月31日 18時