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11.1 ページ29

「ん?そんな簡単にここでれるの?」

私の質問にテルくんは首を振る。

「無理。どうなっているのかこの部屋では力が発揮できないんだよ」


そう言われてみれば…
手に力が入らないかも。


「どうしよ…お腹すいたね、テルくん。」
「僕は空いてませんけどね、」

こいつ…夕飯食べてきやがったな、
なんてくだらないことを考えていると、
モブが口を開いた。



「でも大丈夫だよ。律が一緒にいるんだから。律は頭がいいんだ。
超能力がないと何もできない僕と違って、何でも工夫して解決できるんだよ。
力に頼らなくったって」


「ね、」と期待の声を律くんにかけるモブ。
よっぽど自慢の弟なんだろうな。


「自慢か。影山君が頼る程の」
テルくんがそう言うと、

「本当だよ。本当に尊敬してる。」
と、モブは笑った。

「うーらやましーなー!私も兄弟ほしかったー!」



私達がワイワイ話してると、
後ろから「うぅ…」と泣き声が聞こえた。



何かと思って後ろを見ると、
なんと律くんが涙を零していた。




「…ずるい…謝らせてもくれないなんて…ずるいよ…そんなの僕だって…僕だって…」




そう言ってぼろぼろ、と律くんは涙を流し続ける。



「…律…」


いいなぁ、兄弟愛。


「テルくんには兄弟いるの?」

「それが1人っ子なんですよね、Aさんは?」

「私もだよ〜」


兄弟、姉妹、
少し欲しかったかもしれない。


「いいね、私、あぁゆうの分かんないや」

「…僕もですよ」


家族の温かさがわからない。
感動する場面なのだろうが、
私はどこか冷めた目で遠くからその風景を眺めていた。





数秒後。真後ろのシャッターが急に開いたので、
私とテルくんは驚きのあまり絶叫した。

11.2→←11 師匠〜弟子にしてください〜



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設定タグ:モブサイコ100 , モブサイコ , 霊幻新隆   
作品ジャンル:アニメ
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いお(プロフ) - めっちゃ面白いです! (2020年4月20日 14時) (レス) id: 2c0f895578 (このIDを非表示/違反報告)
もちぷにゃ(プロフ) - くるみさん» 前の作品から見てくださってありがとうございます!!!進度は遅いですが、まったりと気ままに見ていってください!! (2019年3月20日 1時) (レス) id: 60b6080b83 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ(プロフ) - リメイク版嬉しいです!過去の小説何回も読み返して、更新はもうないかなぁって諦めかけてたので....... (2019年3月18日 23時) (レス) id: 31bc7fd2ed (このIDを非表示/違反報告)
もちぷにゃ(プロフ) - ブラピさん» 嬉しいです!!どんどん更新できるよう頑張ります! (2019年3月17日 18時) (レス) id: 3f692da79e (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とても面白くて大好きです!更新頑張って下さい! (2019年3月17日 11時) (レス) id: e896eb0a17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちぷにゃ | 作成日時:2019年3月9日 19時

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